ドロシーの魔法の旅

鷹乃 みぃ。

第1章▶︎ドロシーのおかしな気持ち

第1話▹1日の始まり

窓から優しい日の光が溢れる部屋


小鳥が私のことを起こすようにさえずっている



「おはようシーナ」



青色のふわふわとした羽をぱたぱたと羽ばたかせながら私の手のひらへとのっかる


すると、窓から見える教会の鐘が午前7時の時を告げた



「シーナのおかげでいつもより少しはやく起きれたわ!

きっと今日はいいことがあるわね」



ぴーっとシーナは鳴き返事をした。


私はシーナをベットに乗せお姉ちゃんのおさがりであるお気に入りの空色のドレスに白いエプロンをかけ、

金色になびく髪を2つに三つ編みにし、仕上げにと黒いリボンを頭に結んだ。


そうして部屋をでて階段を降りて下のリビングルームに行こうとしたとき、慌てて2階に行こうとする姉にぶつかりそうになる



「あ!おはようドロシー」


「おはようアリス、そんなに慌てて何かあったの?」



するとお姉ちゃん―アリスは瞳を丸くさせ一瞬動きが固まってしまった



「んっ...えっと...なっ!なんでもないの!!

それよりドロシー、今日は私とお揃いの格好ね!」



そう言われて私はアリスの着ているものをみるとまったく同じことに気がついた。


同じといっても多少エプロンのデザインに違いがある程だ



「あ、そうだドロシー...あのね、白い手袋を見なかった...?」


「え?白い手袋なんてアリス持っていたの?」


「えっ...と、ううん、やっぱり大丈夫」



アリスは苦笑いをしつつ私こら後ずさりしながら2階へと行ってしまい、私も降りることにした


リビングルームにつくとママが出かける用意をしていて、もう家を出るところだった



「おはようママ」


「おはようドロシー、朝ごはんはテーブルの上にあるからね。

あと、御使いを頼んでもいいかしら」



ママは玄関の扉に手をかけながら赤いハイヒールを履いて私に話していた

水曜日意外毎日のことだからこの光景には程々に慣れている。



「うん。何を買えばいいの?」


「りんごを1つでいいわ。お願いね」


「わかった、行ってらっしゃいママ、お仕事頑張ってね」



ママは私の髪にそっとキスをし扉を押し開けた。



「ありがとう。行ってきます」



私はママをおくってからシーナと朝食をとろうと、パンとスープがのったトレーを持ち2階へ行ったとき


アリスの姿はなかったから裏口からでも出掛けたのかな


と考えた



「さあ、シーナこれをどうぞ」



ライ麦のパンを細かくちぎりテーブルの上に並べ

私もスープにパンを1つと軽く朝食を摂った



「それじゃあシーナ、私は街に御使いに行くからいい子にしているのよ?

私はすぐに帰ってくるから...」



そうシーナに伝えると家の扉に鍵を閉め私は家を出た。




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ドロシーの魔法の旅 鷹乃 みぃ。 @takanoo

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