ただひとりの

僕は、君に許してほしかった

僕の危うい正義を

僕の幼い過ちを


僕は、君に認めてほしかった

僕が企んだ静寂を

僕が望んだ厄災を


気付けば僕はひとり、無音の夜に漂い

気付けば僕はひとり、無人の街で涙を落とす


僕は、君にどうしても会いたかった

僕を強く抱きしめてくれた君に

僕と生きると言ってくれた君に


気付けば僕はひとり、君の名前を呼び

気付けば僕はひとり、雨の海辺を彷徨う


僕は、誰のことも許さなかった

僕は、誰のことも認めなかった

ただひとり、君を除いては

僕を愚かだと言ってくれた、君を除いては

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