はじめての君

僕は、君を理解していると思っていた

誰よりも、君を知っていると思っていた


君の心を

君の喜びを

君の苦しみを

理解していると、僕は信じていた


僕が知っていたのは君ではなく

僕が理解していたのは君ではなく

僕が見ていたのは、誰だったのだろう


僕の傲慢と

僕の願望と

僕の自尊心

僕が見ていたのは僕自身


いま僕は、君を知りたい

いま僕は、君と話したい

いま僕は、君と向かい合いたい


いま僕は、初めて君を見つめる

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