めぐみんのさんぽ

finfen

この最愛の愛娘にも祝福を! Episode 0

第1話 Lie to me.




紅魔族は嘘がつけないのは知っていますか……?











「えぇカズマ。それじゃぁ私はさっさと帰って寝るとします。おやすみなさい。」





クエスト終わって帰り道の

あのときも―







「カズマ。爆裂散歩につき合って下さい。近くでもいいですよ。」






毎日毎日爆裂散歩に誘った

あのときも―






「―実は私は嘘をついていたんですよ?」








不思議そうにこちらを見るカズマの首筋に顔をふるふると埋めながら

私はそうつぶやく







なんで嘘?


って

困ったように聞いてくる彼の目に


私はひとつ

大きく深呼吸をして 答える




「本当は

あなたともっと一緒に居たかったんです。

子供みたいに裏腹なことを言って、

自分にも嘘をついていました。


紅魔族は嘘をつくと

瞳がさらに紅くなるんです。


あなたにそれを知られていてもいなくても、あなたはどうせ気づいてくれなかったでしょうけれど…。」


とため息混じりに言ってみる。



「――――!」



反論してくれてる

かわいいなぁ。ほんとに。




くすくすと首もとで笑ってたら

頭のてっぺんにキスしてくれた。




「だけどあなたはそうやって私に

嘘をつき続けて下さいね。


紅魔族は知力がとても高いですが、

私はあなたをまるごと信じています。



あなたがもしも違うとこを見ていても私にはあなたしか見えません


だから

嘘をつき続けて下さいね。」




そんな都合のいい女でもいいですから、あなたと一緒にいたいです。



今日も 明日も

ずっと。






私は本当に嘘つきです。




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