遭遇






今井「テレビ局って広いな‥‥」

見事に迷ってしまった。くそ広いテレビ局で。

そもそもMステも何年ぶりか。音楽通信のやるスタジオしかわからねえ、君はあの服着るのにいっつも時間かかるから控室に兄ぃと篭ってるし。星野はその場から動かねえだろうし。




ウロウロ


今井「いてっ」

「あ、すいません!怪我ないですか?」

今井「‥‥‥‥‥‥ないです」

「良かったです、薬局とかもこの局入ってますからね、じゃあ」

今井「‥‥あ、の」

「はい、なんですか?」

今井「‥‥‥‥Mステやる、第4スタジオって、わかり、ますかね」

「ああはい、この階ですよ、よければ案内しますけど?」

今井「‥‥‥‥あ、‥‥はい」


優しい青年(誰だこいつは)に連れられる

さっき歩いた道をどんどん戻る。一言で言えば辛い。

今井「‥‥あ、麻」

「同業さんですか?じゃあ僕はこれで〜」

今井「‥‥‥‥‥‥ありが、とうございました」


星野「‥‥‥‥今井くん」

今井「‥‥‥‥‥‥案内してもらった、麻、なんで控室離れてんだよ」

星野「‥‥スタッフさんから、魚のような目でうろうろしてる今井くんが、いたってきいて」

今井「‥‥(そのスタッフが連れてってくれたら良かったのに)」


星野「‥‥‥‥箱野環。」

今井「‥‥?」

星野「‥‥今の人、俳優さん、うちの娘が好きなんだ」

今井「‥‥ふ、ん、へえ。知らね」

星野「‥‥‥‥だろうね」



箱野「‥‥Mステならミュージシャンかなあ」

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