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2021年11月4日 21:52 編集済
恐れ入ります。 質問です。 エピソード「工程00 物語と登場人物に世界観を組み込む」に書いてある単語の意味を知りたいです。 文中のコツにある『物語構成』『キャラクター配置』の単語の解釈で以下であっているものはありますか? 『物語構成』とは 1 作中における時間の流れ。 例 ループ型構成。 2 作中を進行させる出来事。 例 プロットポイント2で事件の犯人がわかる。 『キャラクター配置』とは 1 登場人物が作中で成しとげなければならない役目。 例 主人公はセントラルクエスチョンを解決する。 2 登場人物が作中で登場する順番。 例 主人公は作中で一番早くに登場する。 お答えいただければありがたいです。 追記 おすすめして下さった書籍を購入しました。個人的に 工学的ストーリー創作入門が役立ちました。
作者からの返信
応援しています。様ご無沙汰しております。執筆を続けられているようで何よりです。また私が紹介した書籍がお役に立ったようで、安心しました。さて、ご質問頂いた内容ですが、改めて閑話を確認させて頂きました所、確かに分かりにくい説明だったかと反省しました。ご質問頂いた内容について説明させて頂きます。・『物語構成』についてご提示頂いた中では「1」に近いかと思いますが、もう少し大枠の話として書かせて頂いております。『人が楽しめる幾つかの物語には幾つかパターンが存在する(物語類系)』という考え方の前提のもと、『それぞれのパターンにおいて何が起こるか(物語構成)』を指しております。この物語構成を三幕構成等に当てはめて再構築する事で、現代に通用する物語としてリファインしやすくなります。この『キャラクターと物語に世界観を組み込む』工程の趣旨としては1.物語とキャラクターから世界観を感じ取れるようにする。(統一感が出る)2.『物語そのものが持つ雰囲気(≒世界観)』と読者との間に、キャラクター構築で言うところの『コネクション』を作る。の2点です。世界観とは『物語全体が作る雰囲気』であり、それはキャラクター、ストーリー、(+文章)の全てによって構築されるという考え方の下、取り入れている工程です。個人的には特にコネクションについて重要視しています。キャラクターと読者とのコネクションは、キャラクターに読者の憧れを投影させたり、共感や庇護欲を誘う事で構築できますが、世界観と読者のコネクションは、読者が持つ常識や倫理観、社会通念を利用して構築する必要があります。ただ、それらは年々変化していますし、一から考えるのは手間の割に実りが少ないです。ですので過去数千年〜数百年に渡って語られ続け一定の理解を得られている「神話」や「寓話」の「物語構成」と「キャラ配置」を利用して、コネクション構築を簡便化しようという話です。閑話では「神話類系」を紹介させて頂きましたが、『小説作法ABC』という書籍や『物語工学論』『ハリウッドリライティングバイブル』にも似たような考察がございます。なお、この考え方は文化人類学に踏み込む内容のせいか技法書でもあまり深く踏み込まず、構成のみを紹介する場合が多く感じます。・『キャラクター配置』についてこちらも上述したように「幾つかある物語類系」において『どの役割のキャラクターを採用し、それぞれとどのような関係性を持たせるか』という意味での『キャラクター配置』となります。「ストーリーラインの時間軸上のどこに配置するか」ではなく、「物語全体でどのような役割を担わせるか」という見方をしています。どのような役割の人物が配置されているかでも、読者が受け取る物語の雰囲気が全く変わってきますし、読み進める際に読者が抱く物語への期待感や、読後感も変わります。以上、こちらの回答で問題ないでしょうか。ただ、実際にこの考え方を利用してプロットを作ってみたところ、非常に手間がかかりますし、ほかに効果の出やすい方法論は沢山あると感じました。ですので無理に、応援しています。様の執筆に活用されなくても良いかもしれません。しかし、一定以上のレベルの作品を大量に書く必要がある場合、理解する必要のある概念でいるとも感じております。私自身としては今後もどうにか上手く簡略化してプロットに組み込めないか工夫するつもりです。もし、応援しています。様の方で良い方法や書籍をご存知でしたら、ご教示いただけますと幸いです。また、本件に関しまして追加で気になる事がありましたら、適当な近況ノートでご質問頂いても構いません。上手く回答できない場合もございますが、可能な限りお答えさせて頂こうと思います。それでは、応援しています。様が、多くの人を楽しませる物語を生み出せる事を祈っております。※追記「物語工学論」の物語類系は「2者の関係性が生み出す"物語が前へ進もうとするエネルギー"」に着目したものですので、世界観を作るための物語構成とキャラの役割を見ているわけではありません。サブプロット構築とキャラ構築に役立つものです。ただし、ラノベを含む「ファンがキャラクターに付くタイプの物語」においては、メインプロットとサブプロットが同一視できるほどに同調させるのが普通ですので、本書の類系を世界観構築に利用するのはアリかもしれません。参考までに。
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恐れ入ります。
質問です。
エピソード「工程00 物語と登場人物に世界観を組み込む」に書いてある単語の意味を知りたいです。
文中のコツにある『物語構成』『キャラクター配置』の単語の解釈で以下であっているものはありますか?
『物語構成』とは
1 作中における時間の流れ。
例 ループ型構成。
2 作中を進行させる出来事。
例 プロットポイント2で事件の犯人がわかる。
『キャラクター配置』とは
1 登場人物が作中で成しとげなければならない役目。
例 主人公はセントラルクエスチョンを解決する。
2 登場人物が作中で登場する順番。
例 主人公は作中で一番早くに登場する。
お答えいただければありがたいです。
追記 おすすめして下さった書籍を購入しました。個人的に
工学的ストーリー創作入門が役立ちました。
作者からの返信
応援しています。様
ご無沙汰しております。
執筆を続けられているようで何よりです。
また私が紹介した書籍がお役に立ったようで、安心しました。
さて、
ご質問頂いた内容ですが、
改めて閑話を確認させて頂きました所、確かに分かりにくい説明だったかと反省しました。
ご質問頂いた内容について説明させて頂きます。
・『物語構成』について
ご提示頂いた中では「1」に近いかと思いますが、もう少し大枠の話として書かせて頂いております。
『人が楽しめる幾つかの物語には幾つかパターンが存在する(物語類系)』
という考え方の前提のもと、
『それぞれのパターンにおいて何が起こるか(物語構成)』
を指しております。
この物語構成を三幕構成等に当てはめて再構築する事で、現代に通用する物語としてリファインしやすくなります。
この『キャラクターと物語に世界観を組み込む』工程の趣旨としては
1.物語とキャラクターから世界観を感じ取れるようにする。(統一感が出る)
2.『物語そのものが持つ雰囲気(≒世界観)』と読者との間に、キャラクター構築で言うところの『コネクション』を作る。
の2点です。
世界観とは『物語全体が作る雰囲気』であり、それはキャラクター、ストーリー、(+文章)の全てによって構築されるという考え方の下、取り入れている工程です。
個人的には特にコネクションについて重要視しています。
キャラクターと読者とのコネクションは、キャラクターに読者の憧れを投影させたり、共感や庇護欲を誘う事で構築できますが、
世界観と読者のコネクションは、
読者が持つ常識や倫理観、社会通念を利用して構築する必要があります。
ただ、それらは年々変化していますし、一から考えるのは手間の割に実りが少ないです。
ですので過去数千年〜数百年に渡って語られ続け一定の理解を得られている「神話」や「寓話」の「物語構成」と「キャラ配置」を利用して、コネクション構築を簡便化しようという話です。
閑話では「神話類系」を紹介させて頂きましたが、『小説作法ABC』という書籍や『物語工学論』『ハリウッドリライティングバイブル』にも似たような考察がございます。
なお、この考え方は文化人類学に踏み込む内容のせいか技法書でもあまり深く踏み込まず、構成のみを紹介する場合が多く感じます。
・『キャラクター配置』について
こちらも上述したように
「幾つかある物語類系」において
『どの役割のキャラクターを採用し、それぞれとどのような関係性を持たせるか』
という意味での『キャラクター配置』となります。
「ストーリーラインの時間軸上のどこに配置するか」ではなく、
「物語全体でどのような役割を担わせるか」という見方をしています。
どのような役割の人物が配置されているかでも、読者が受け取る物語の雰囲気が全く変わってきますし、
読み進める際に読者が抱く物語への期待感や、読後感も変わります。
以上、
こちらの回答で問題ないでしょうか。
ただ、実際にこの考え方を利用してプロットを作ってみたところ、
非常に手間がかかりますし、ほかに効果の出やすい方法論は沢山あると感じました。
ですので無理に、応援しています。様の執筆に活用されなくても良いかもしれません。
しかし、一定以上のレベルの作品を大量に書く必要がある場合、理解する必要のある概念でいるとも感じております。
私自身としては今後もどうにか上手く簡略化してプロットに組み込めないか工夫するつもりです。
もし、応援しています。様の方で良い方法や書籍をご存知でしたら、ご教示いただけますと幸いです。
また、本件に関しまして追加で気になる事がありましたら、適当な近況ノートでご質問頂いても構いません。
上手く回答できない場合もございますが、可能な限りお答えさせて頂こうと思います。
それでは、
応援しています。様が、多くの人を楽しませる物語を生み出せる事を祈っております。
※追記
「物語工学論」の物語類系は「2者の関係性が生み出す"物語が前へ進もうとするエネルギー"」に着目したものですので、世界観を作るための物語構成とキャラの役割を見ているわけではありません。
サブプロット構築とキャラ構築に役立つものです。
ただし、
ラノベを含む「ファンがキャラクターに付くタイプの物語」においては、メインプロットとサブプロットが同一視できるほどに同調させるのが普通ですので、
本書の類系を世界観構築に利用するのはアリかもしれません。
参考までに。