第12話

 キョウラクとキョウジの試合が終了した後、少しの休憩を挟んで2回戦が開催されることになった。


「えーと、2回戦は…え、俺なの?」

「いや、なんで確認してないんですか」

「な、なんとなく?」

「…」


 呆れたような目でこちらを見るアンリ。やめて!そんな目で見ないでっ!

 アンリの視線に耐えられずに反対を向くとそこにはぼーっとした瞳で前を見ている、俺の対戦者であるサイカが手に鏡だけを持って座っていた。

 サイカはこちらの視線に気がつくとトタトタとこちらに小走りでやってくる。


「やあ、次の相手だよね?よろしくね」

「ん?ああ、よろしくな」

「そろそろ試合開始だし行こう?」

「あ、ああ、そうだな」


 そう言ってスタスタとステージの方に歩き去っていくサイカ。

 …なんだろう、対戦前って感じが全くしない。

 しかし、いつまでも座っているわけにもいかないので立ち上がるとアンリに向かって手を振る。


「それじゃあ行ってくるぜー」

「はーい、今度はちゃんと戦ってくださいね」

「失礼な、俺がちゃんと戦ってないみたいじゃないか」

「…あれをちゃんと戦っていると言うならゴブリンの方がまだマシな戦いをしますよ」


 そう言ってアンリはため息を吐く。

 心外な、俺の戦い方はゴブリンにも劣るというのだろうか。

 その事を言うとアンリはさらにため息を吐いて言う。


「もういいです、早く行ってください」


 そう言ってまるで犬を追い払うかのようにしっしと手を振る。

 ちくしょう、人を犬みたいに扱いやがって、覚えてろよ。

 試合終了後に絶対に悪戯をしてやろうと心に決めて俺はステージに上がるのであった。


   ★


「よう、待たせたな」

「いや〜?待ってないよ〜」


 俺はステージに上がると先に待っていたサイカに軽く謝罪するとサイカは気にした様子もなく軽く返事をする。

 俺たちが上がったのを確認した審判が試合開始の合図を出した瞬間に俺は驚愕きょうがくした。


「おいおい、嘘だろ…」

「残念ながら真実だよ〜。あ、でもここは仮想世界だから真実じゃないのかな?まあ、どっちでもいいか」


 俺の視界、正確にはサイカの頭上には数百もの火の玉や水の玉、土の塊などの様々な属性の魔法が浮遊し旋回していた。


「それじゃあ行くよ〜」

「ちょ!待て!うおっ!」


 俺目掛けて飛んできた火の玉を横に転がって回避するが追撃するかのように他の魔法が飛んでくる。

 ちくしょう!どうやって勝てと!?

 俺は飛んでくる魔法を見ながら1つの案を思いつく。しかし、これは成功するかわからない、が…

 まあ、ここでやらないと負けるよな。

 そう考えた俺は決意を固めステージに穴を開ける、それも俺の足元に。

 俺は穴に落ちる前に液体の入ったビンをサイカに投げつける。

 穴に落ちる直前に俺が見たのはサイカの放った土魔法にぶつかって砕け中身を撒き散らすビンだった。

 俺は穴の中に入ると即座に入口をふさぎ、マップに映る光点を確認し、自身の思惑が成功していることを知りニヤリと口角を吊り上げてこう言った。


「上手くいったな、これで確定したぞ、勝つのは俺だ」


   ★


「ん〜、どうしたものかな…」


 僕の名前はサイカ、これでもこのゲーム【Creation World Online】では上位のプレイヤーだと思っている。

 そんな僕は今『攻略者パーティー』というものに所属するための大会に参加している。

 面倒くさかったのだけど幼馴染の女の子が一緒に参加すると言って聞かなかったため仕方なく参加しているのだった。

 そんな僕も固有装備【増殖鏡インクリースミラー】の力でなんとなく勝ち進んでいた。

 しかしそんな僕も今困っていた。なぜなら対戦相手が__


「さすがに地面の下なんてどうしようもないよな〜」


 そう、対戦相手である【鬼畜】のシュウという人がさっきからずっと地面に潜っているのだ。

 それにしてもどうやって破壊不可能設置物オブジェクトであるこのステージに穴を開けられるんだろうか。

 僕が疑問に思っていると突然先程シュウがいた場所に穴が開き、そこから彼が飛び出してきた。

 なんのために出てきたんだろう?

 そんな風に考える僕を見ながら彼はニヤッと笑って言った。


「チェックメイトだ」

「何言ってるのか僕にはさっぱりわからないや」


 そう言いつつ僕は全魔法を彼にぶつけようとして__落ちた。

 次の瞬間僕は胸を貫く痛みと衝撃に驚く。確認してみるとどうやら石造りの槍が僕の身体アバターの胸を貫いているようだった。

 そして僕を見下ろすかのように現れた対戦者シュウに僕は尋ねる。


「な、にを、した…?」

「簡単な話さ、穴を掘っただけだ」


 苦しそうに尋ねた僕を見下ろしながら彼はニヤリと笑ってそう言った。

 そんな彼の掲げた手の上には轟々と燃え盛る火球が構成されていた。

 おそらく今の僕が受ければライフは規定値に達し、試合終了となってしまうだろう。

 どうにかしてここから抜け出そうと色々考えたが…どう足掻いても無理なようだった、なので僕は諦めを含んだ声で彼に言う。


「僕の負けだよ、これからよろしく」

「ああ、よろしくな」


 彼はそう返すとその手を振り下ろす。すると火球は予想通り僕のライフを削り取り僕のライフは規定値に達する。

 ああ、負けたなあ。後でシラクモに怒られちゃうな…

 僕は脳内でギャーギャーとやかましい彼女を想像して少しだけ笑うとそのまま意識を手放した。


   ★


『試合終了!勝者シュウ!』


 審判の声が響くと先程のキョウジ達の試合ほどではないが歓声が上がる。

 まあ、今回はわりと真面目に戦ったからな。それに今回の戦いで得られたものは大きかった。なぜなら__


「シュウ君!」

「のわっ!ア、アンリ?」


 俺が今回の戦いでの結果を噛み締めていると突如アンリに抱きつかれる。

 アンリの方に視線を向けるとそこには嬉しそうな顔で俺を見ている彼女がいる。


「おめでとうございます!」

「お、おう。ありがとな」

「どうしたんですか?嬉しくないんですか?」

「ああ、いや、その嬉しいことには嬉しいんだがな?」


 そう言って俺は周囲を見渡す。アンリはおそらく忘れているのだろうがここはステージの上なわけで、つまり多くの人間が見ているわけで…

 その時ひゅーひゅーと冷やかしの声がどこからか聞こえるとそれが会場中に伝播して大音量の冷やかしが俺達に降り注ぐ。しかし、一部許容できないのか男性プレイヤーから怒声や罵声、はたまた魔法が飛んでくる。審判が慌てて止めに入るが魔法の幾つかは俺に当たる。まあ、決闘モード中なので外部からのダメージは全くないのだが。

 そしてその原因を作った張本人であるアンリは、自分がしでかしたことに今更気づいたのかアワアワと慌てていて使い物になりそうにない。

 こんな時はどうしたらいいんだろうか…

 対策も何もわからないので取り敢えず会場から離れることにする。何かあれば連絡してくれるようにキョウジにフレンドチャットを飛ばしておく。すると数秒で『任せろ』と返事は返ってくる。頼もしい限りだ。


   ★


 取り敢えずアンリを落ち着かせるために会場の側にあるベンチに座らせるとアイテムボックスから飲み物を取り出してアンリに手渡す。

 アンリはそれを手に取ると少し飲んで落ち着いたのか一言。


「ごめんなさい」


 そう言ってうつむいてしまう。しかし、その様子はどうも恥ずかしがっているような感じではない。

 んー、なんでこんなに落ち込んでるんだ?


「なあ、アンリ。なんでそんなに落ち込んでるんだ?」

「だって、私のせいでシュウ君が…!」


 あ、なるほど、さっきの魔法か。

 しかしあれはアンリが気にやむようなことではないのだ。


「やっほー、アンリちゃん。お久〜」


 アンリをフォローしようと口を開きかけた時見知らぬ女がそう言った。

 そちらの方を見ると不良然とした女が3人立って、こちらを見ながらニヤニヤしていた。

 声をかけられたアンリの方を向くと顔を青くしてガチガチと震えていた。

 …ああ、こいつらあの男ソウと同じタイプの人間なのか。

 怯えたアンリを見て胸糞悪くなった俺の視線に気がつかないのかリーダーっぽい不良女はこちらに近づいてきてアンリに言う。


「ねえ、あんたソウのこと知らない?あんたと遊んでたと思うんだけど」


 アンリはガクガクと震えて俺にしがみついてくる。

 それを見た女は面白くないようでアンリを蹴ろうとしてきたので創り上げた剣の腹でその足を止める。

 すると女は忌々しそうにこっちを見て叫ぶ。


「なにすんだよ!あんたには関係ないでしょ!」

「いーや、大有りだ。こいつは俺のパーティーメンバーだ。それに…そのソウってやつを殺したのは俺だからな」

「なっ…!」

「気づいてなかったのか?ほら、フレンドリストからそいつの名前消えてるだろ?…ああ、それともフレンド登録してないのか?」


 デスゲームという現実と変わらないような状況になったというのにフレンド登録も行っていないなんてどうやって連絡を取り合うつもりだったんだ?


「あああああ!あんたがあああああ!」

「おおっと、危ないなあ」


 不良女達の愚かさに呆れているとリーダーっぽいのが衝撃から立ち直ったのか俺に向かって腰に下げていたナイフで切りかかってくる。

 俺はそれをもう片方の手に生成した鉄の剣で弾く。

 それを見て女が叫ぶ。


「なんであんたまだ剣持ってるのよ!」

「簡単だろ、俺の技能スキルだ」


 そうこれは先程の戦いで手に入れた力である。正確には【法則介入】のスキルレベルがようやく上がって解放されたのだが。

 そんな俺の現在のステータスはこれだ。


◇◇◇◇◇◇

名前:シュウ

性別:男

レベル:19

職業:メインジョブ【錬金術士Lv.8】

  サブジョブ 【盗賊Lv.14】


HP:285

MP:2500(+250)

STR:95(+25)

DEF:75(+125)

INT:320(+120)

MEN:220(+120)

VIT:70

DEX:280

SPD:340(+30)


〈技能〉

固有技能:【法則介入Lv.2】


通常技能:【錬金術Lv.15】【火魔法Lv.20】【風魔法Lv.35】【罠感知Lv.10】【罠解除Lv.10】【罠作成Lv.18】【敵感知Lv.15】【鑑定Lv.20】【魔力増加[大]】【魔術の心得Lv.13】


〈装備〉

武器 :鉄のショートソード

頭  :鉄の額当

防具 :鉄の軽鎧

   :大鬼オーガのズボン

   :鉄の小手

靴  :小鬼ゴブリンの靴

装飾品:風魔の指輪シルフリング

   :盗賊のピアス


【所持金:28900L】


◇◇◇◇◇◇


 とまあ、この様になかなかに強くなったと思う。

 そしてレベルの上がった【法則介入】その能力はズバリ武具の生成である。

 これだけ聞くと強いと感じるかもしれないが、これは一度手に入れて戦闘で使用した武具以外は生成できないのである。なので固有装備なんかは全く作れないのだ。

 しかし、この能力はなかなかに使える。例えばこの様にいきなりの戦闘になった際に武器を引き抜かずにすぐに生成できるのだから。

 もちろん生成した武器にも欠点はある。それは戦闘終了と同時に使用限界を迎え砕け散るのである。なので換金することもできない。

 そんな俺の説明を聞いて女はさらに叫ぶ。


「そんなのズルじゃない!」

「残念だったなあ!ズルでもなんでもないんだぜ」

「クソがああああああ!」


 そう叫ぶと女は俺に切りかかってきたので、俺は体を少し横に逸らすと女の足を引っ掛ける様な位置に足を固定する。

 すると見事に女はつまづいて顔面から地面に激突する。いい気味だ。

 痛みにのたうち回っている女の髪を俺はしゃがんで掴み上げると耳元で囁く。


「なあ、今までお前アンリになにしてきた?」

「な、なにもしてないわよ!」

「はい嘘」

「ぎゃっ!」


 嘘をついた女の頭を地面に思い切りぶつけてやる。

 嘘なんてついてもすぐにわかるのだ、だいたいアンリがあんなに怯えているのになにもしてないわけないだろ。馬鹿か。

 俺は女の髪を掴み直しまた顔の前まで引っ張り上げると耳元で囁く。


「嘘はよくないよな?嘘は、さあ、本当のこと話せよ」

「ひぃ…っ!い、イジメてましたっ!」


 なるほどイジメか…

 俺は質問を続けることにする。


「イジメって具体的には?」

「殴ったり、蹴ったり、物隠したりですっ!」

「ああ、テンプレ通りのイジメってやつか。胸糞悪い」


 俺がイライラしながらそう吐き出すと女は怯えた様に短く悲鳴を上げる。

 そして俺は女に優しく語りかける。


「今の話を総合した結果俺は思うんだよ、まあそういうイジメって世の中に絶対あるものだよなって」

「じ、じゃあ!」

「うん、でもさそれは他人がされてる場合。知らない人間がやられてる場合にのみ言える言葉なんだ。まあつまりなにが言いたいかと言うと…俺の身内に手を出したんだそれなりの覚悟はしてもらうぞ」


 例えばソウって奴と同じ様にな、と俺は耳元で呟き、一際大きく腕を振りかぶると地面にめり込む様な勢いで女の頭を地面に叩きつける。パキャリという音となにか湿ったものが潰れるグシャリという音が聞こえるとその場には赤い液体が広がり、周囲にむせ返る様な血の臭いが充満する。


「い、いやァアアアアア!」

「あー、うっせうっせ」

「あがっ!」


 騒いだ取り巻きその1を黙らせるために一気に距離を詰めてその胴体に【風纏い】を使用して風を纏わせた拳で殴ると簡単に穴が開く。

 なんだこいつら脆すぎないか?


「なあ」

「ひぃ!こないで!【ウインドカッター】!」


 俺が女達のレベルを聞こうとまだ怪我をしていない取り巻きその2に声をかけると魔法を放ってきたので掌を前に向けて受け止め、消滅させる。やはり威力が低い、あまりにも低すぎる。

 俺が魔法を消したことに驚いたのか女は踵を返すと走って逃げようとしたのでその足に生成したショートソードを投げて腱を切ってやる。このゲームのすごいところはこんな風に特定の部位を怪我させると現実と同じように動けなくなったりするところだな。

 俺が倒れた女に近づくと女はキッと俺を睨んで叫ぶ。


「この人殺し!」

「人殺し?おいおい、心外だなあ。俺は殺しちゃいないぞ」


 そう言って俺は倒れ伏している女共を指差す。

 そう、俺は殺してはいないのだ。なぜならあいつらはピクリとも動かないが粒子になって消えていない。つまり、まだライフは残っているのだ。まあ、しばらく放置すれば死ぬ可能性はあるが。

 そのことを伝えるが目の前の女は信じる様子がないので仕方なくそいつを引きずって女共を1カ所にまとめる。

 そしてムカつくが最も効果が低い回復ポーションを投げつけてやる。

 そして俺は目を覚ました最初のリーダー女に話しかける。


「で、お前らの名前は?」

「…こんなことしてタダで済むと思うなよ」

「質問に答えろよ」

「イヤァ!痛い!痛い!」


 質問に答えないので人差し指をへし折ってやる。

 パキッと軽い音がして細かった指は折れてしまう。

 暴れて鬱陶しいのでもう1本折ろうとすると女は途端に静かになる。よかったよかった。

 静かになったところで俺は質問を始める。


「お前らの名前は?ああ、プレイヤーネームでいいぞ」

「…キョーコ」

「ミスズ…」

「ユリ」


 なるほどリーダー女がキョーコ、腹に穴開けたのがミスズ、そして足の腱を切ってやったのがユリか。

 さらに気になっている質問をすることにする。


「お前らのレベルは?」

「何であんたにそんなこと教えなきゃいけないわけ?」

「いや、お前らがあまりにも弱いからさ。殺すにしても相手のレベルが低いならレベルアップの足しにならないじゃん?」


 そう言って俺は笑いかけてやる。まあ、たとえ低くても殺すんだけどな。

 キョーコたちは俺の笑みをどう捉えたのかわからないが希望を持ったような声でこう答える。


「レベルはみんな8です!」

「ん?レベル低くないか?この数ヶ月間なにしてたんだ?」

「ほ、ほとんど街から出てない…」

「ふーん」


 大方ソウに依存して生活していたんだろう。愚かだ。もしソウが死んだら、なんて考えてなかったんだろうな。

 俺がそんな風に考えているとユリが涙声で言う。


「お願い!私達は弱いの!助けて!」

「助けて…ねえ?お前、それはちょっと都合が良すぎないか?」

「え?どういう…」

「お前らはさアンリが助けてって言った時、やめてと言った時にイジメをやめたのか?」

「それは…でも!」

「それに最初に仕掛けてきたのはお前達だ。こういった事態も覚悟しておかなきゃダメだろ?」


 相手を害そうとしたのなら害される覚悟を持たなきゃならない、こんなものは常識だ。

 そう考え俺がショートソードで斬りつけようとしたその瞬間アンリが俺の腰に抱きつき剣の軌道が狂いキョーコの右肩に切り傷をつけるだけに留まった。

 そして俺に抱きついたままアンリは叫ぶ。


「逃げてください!」


 女達は一目散に逃げるとその姿が見えなくなる。くそっ、殺し損ねたか。

 俺は殺し損ねたイラつきをぶつけるかのように止めたアンリに問いかけようとして__息を呑んだ。

 なぜならアンリがポロポロと大粒の涙をこぼして泣いていたからだ。


「お、おい。アンリどうした?」

「ごめんなさい…!ごめんなさい…!」

「なに謝ってるんだ?大丈夫か?」

「私のせいでまたシュウ君が…!」


 どういうことだ?なぜアンリは泣いているんだ?

 情けないことに俺はなにもできずただただ立ち尽くすことしかできなかったのであった。

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