傍から見ると些細な、しかし当人からすればどこまでも燃え上がる嫉妬心から文字通り「撃ち込まれた」、文字の羅列によって作り出されたプログラム。しかし、それはやがて……。とある可能性を予想していなかったという「不完全」さが、「完全」なプログラムにとっては格好の餌食となる……どんどん進む事態が迎えた結末も含め、ぞっとしつつも色々と考えさせられる短編作品です。これ、現実に起こらないとも限らない事態ですよね……。
色々と考えさせられるところがある物語でした。失敗は誰しもあるもの、そしてその失敗は失敗が許されないときに起こりがち……あなたの仕事は大丈夫ですか?気付かないうちに失敗してはいませんか?気付いたときにはもう――手遅れかもしれません。
近未来にでも起こりそうな話としっかりと作られた話の土台が臨場感があって良かった。人間は不完全。その人間が作るプログラム……哲学的な話を盛り込んできて面白かった