脱皮

@whatman

第1話 歌

僕の名前は島田優也。小6。

僕には姉がいる。姉の名はチカ。僕の3歳年上の中3。

父はサラリーマンをしていて、母はパートで働いている。ごくごく普通の家庭と僕自身は思う。

僕の顔はかっこよくもなく、不細工でもない普通な顔。頭もクラスでは真ん中位。

姉は僕より頭が良く、クラスでも人気者でモテている。

僕は良く姉と比較される事が多い。だが、僕は気にしない。

僕は毎日同じ事が繰り返されて行き何事もなく終わる1日が好きだ。

月曜日から金曜日まで学校へ行き土曜日、日曜日は父が大学時代より続けているバンドの練習を見に行くのを楽しみにしてる。でも、父も42歳だから中年バ

ンド。

ロックバンドなら学校の友達にも話題として話せそうだがジャズバンドなので友達には話していない。

僕は小1から父のバンドを見ているので音感は優れていると思う。

たまに父の知り合いのバーでライブをしている。

今週も知り合いのバーでライブをする。

当然だが僕も見に行く。

僕はライブ前のリハーサルの時間が好きだ。

バーの店長から父の昔話が聞けるからだ。

バーの店長は色々な知り合いがいて音楽会社の社長とも友達らしい。

店長の話で「あそこの社長は昔はな~」って始まると酔い始めた合図と僕は思っている。

本当に知り合いかどうか、わからないが僕はそんな店長の話も好きだ。

店長の話を聞いている最中に父の友達に呼ばれた。

仕事でメンバーが来れないから今日のライブは中止との事だった。

リハーサルが無くなったので僕を呼んだとの事。

父は店長とカウンターで話始めた。

父の友達は突然

「優也少しは歌える様になったか?」

僕「小1から聞いてるから歌える」って僕は答えた。歌える自身は無かった。

父の友達はピアノ担当でピアノの椅子に座り

僕はまさかと思った。

的中だった。何の曲が良いか、聞かれた。

唯一歌える曲が一曲あったため迷わず答えた。

僕は人前で歌うのは学校のテスト以外無かった。テストでも真面目に歌った事が無かった。

父の前だから真面目に歌う決心をした。

すると伴奏が始まった。

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