第93話 出てきた。
\みなさん、聖☆性夜/
ゴチン☆
「いったーい、ご主人様何すんのぉ?」
「何じゃその挨拶はっ」
「いや、だって」
B子は外の夜景を指し、
「遠くに見えるホテルの窓の灯の数だけ盛っているカップルがいると思うと、もうじっとしていられなくって」
「……俺はこんな最低な化け猫見た事無いわっ」
「つーかご主人様、こんな日だというのに何故自宅にいるのです」
「聞くな……」
ご主人様、ちょっと疲れ気味に俯く。
「ご主人様はイケメンの部類に入るのに彼女の一つもいないんですか」
「悪かったなっ」
「何でしたらあたしが一晩お付き合いしてもいいんですよ」
「獣姦はもう勘弁してください」
「何ならお嬢様でも誘えば良かったのに」
「無理」
ご主人様はA子の部屋を指した。
「新しいモンハン買って以来、ずうっと引きこもってるし」
「実家でも新作が出る度、クリアするまであんな調子でしたねぇ」
「まぁこんな日くらいはゲームやらずに出てくれば……」
その時、A子の部屋の扉が開かれた。
部屋の中から、すっかりやつれたA子がPSPを両手に持って現れ、おぼつかない足取りでご主人様たちの元へやってきた。
「ど、どうしたっ」
「……く……クリア…した」
バタン。A子はそう言って倒れ込んだ。
「うおぉぃっっ! 廃人ってレベルじゃねぇぞっ!」
驚いたご主人様はA子を抱えて部屋に戻した。
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