第27話あとがき

「バニシング・ポイント」いかがでしたでしょうか。


今回、カクヨム様で一番最初に何をもってこようかと思って、トランスしたのがこの作品です。もっとお気楽な作品も山ほどあるのに、なんでこれやねんといままで私の作品を読んで下さった方は思うかも。


死という題材。しかも宗教を絡めて……無謀としか言いようありません。


けれど、今までで一番私らしい作品であるともいえるんじゃないでしょうか。。


で、今回一つだけ気をつけたのは「エステリズム」信仰だの教会だの牧師だのといっぱい書きましたが、キリスト教とは一度も書いておりません。(一度ミスってクリスマスと書いたのに気づいて慌てて書き換えましたけど)


旧約聖書の「エステル記」がそんな書き方なんです。しかも、その「エステル記」に至っては神様という言葉すら書かれていません。しかし、神様が一人のユダヤ人の美少女エステルを用いて、ユダヤの人々を異教の民から救うという勧善懲悪物語!


ちなみにこの「バニシング・ポイント」という題名は、ある方のエッセイの記事「インパクトのあるタイトルを付けよう」に寄せた私のコメントで、私なら「バニシング・ポイント」にすると返したもの。しかも、その時の妄想はミステリーだったんですが。短絡頭のたすくにトリックなど仕掛けることができる訳もなくあえなく撃沈。一度お蔵入りに。


その後バニシングポイント-消失点という単語と、恋愛・結婚の消失-離婚、命の消失-死が結びついて、以前からくすぶっていたキャラ寺内衛が急浮上し、がらっと変わった形でこの作品と相成りました。ただ、消失点という割には、永遠に続くものもテーマの一つでしたが。


あと、アンチテーゼというのもあるかもしれません、日本のメディアは宗教色をきらいますから、あえてそういうものを書いてみようというのもありました。

結果、私でなければ書けない(いや、書かない)ものになったと思っています。


では、無駄話はこの辺で。お粗末様でございました。

                       神山 備(こうやまたすく)

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バニシング・ポイント こうやまたすく @taskko

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