第68話 復活の時

「まさかこんなことになっているとは」

 ここはニンニン軍団跡地、というか爆心地。犯人はもちろんチュウとバカ二人である。

「この幹部ブラックコーヒー様が怪人研究のため出張して帰ってきたらこのざま、なんということだ」

 そうこの頭っから登場しているこの人物、この男はニンニン軍団幹部の一人、ブラックコーヒー、怪人制作担当である。

「この感じからみるとボスも他の幹部も全滅しているだろう、なら私が軍団を再結成するまでだ!まずは生き残った怪人探しからだ」

 こうしてブラックコーヒーの軍団再結成が始まった…というのが二カ月前のことだった。

「ブラックコーヒーさま~さすがにもうあきらめませんか?」

「なにを言う!早見優」

「ここの事務所を借りて二カ月何度警察が来た事か」

「そうですよ、もう無理です」

「バカ言え!死んだボスのため復習を果たすまでは終われない!!」

「といっても手ががり一つないこの状況でどうやって逆転するんですか?」

「その時がきっとくる・・・って誰だドアを開けっぱなしにした奴は」

「私だよ」

「あなたは、まさか!!」

「あ~今日も平和だなぁ~」

「チュウ、いい加減その言葉はフラグだということを覚えようぜ」

「なにを言っている、平和とは口に出して噛み締めなくてはならないのだよ」

「そういうものか」

 正しいようなちょっと違うようなチュウの理論に押されていたころそれは起きた。

 ドガーーーーーんとドアが爆発したのだ、そして爆炎と白煙が立ち込める。

「ほらやっぱりフラグだった」

「一体誰だ!!」

「久々だな、バカども」

 そこにいたのは巨大なトマトだった。

「お前は・・・」

「そうだよ!トマト男だよ!誰だっけという鉄板ネタを使えなくしてやったぜ」

「トマト男?たしか怪人で俺たちが倒した」

「そうだ、しかしニンニン軍団はドロジョーニンとなり生まれ変わったのだ!そしてこの俺もメカトマト男として復活したのだ」

「そうかい」

 それがチュウさんの攻撃合図であった、いつもの先制攻撃をしかけたのだ、おもいっきりトマト男の体をぶん殴った、が。

「いってー」

「ばかめ!先制攻撃対策として体をメカにしてもらったのよ」

「ならこうする、自分流神拳奥義”フォーク”」

 するとチュウの右手がフォークになった、生えたのでなく手がフォークに変わったのだ。

「くらえ!!」

 そしてメカトマト男に突き刺した。

「さらに自分流神拳奥義”ナイフ”」

 今度は左手がナイフに変わり、天に掲げた。

「ま、まさか」

「そのまさかよ」

 ナイフをメカトマト男の体に縦一直線に切りつけた。

「そんなバカな・・・」

「それが俺だ」

 メカらしくメカトマト男の体は大爆発した。

「こいつはまた厄介だな、バカまたつぶしに行くぞ」

「お、おう」

                              つづく

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