第57話 残暑をぶっ飛ばせ!!

「暑いあちい熱い~今11月だろとんでもない残暑だ」

「ホント暑いですね」

「だな、よしエビフライができた」

「エビフライさんよくこんな暑くてもそんな熱いの作れるな」

「冷やしエビフライも作ったが食べるか」

「いい、まず食欲がおきん」

 今現在11月、夏の暑さが続きけだるい日が続く。

「ほらテレビでもやっているぞ」

『みなさんどうもこんにちは、スポーツ刈りニュースのお時間です、本日も約東京を中心に30度を超える暑さが続き』

「ふざけるな、夏より暑いとはどういうことだ」

 テレビを揺らして起こる男

「よせ、余計暑くあるだけだぞ」

「うるせー」

 こうしてチュウの残暑破壊計画が始まった


「まずこの家にクーラーがないのがいけない」

「だってチュウさんが去年が椅子をぶつけて壊したんじゃないですか」

「そーいえば、よし買ってこよう」

 で、家電屋

「なにクーラーがもうない!!」

「残暑でクーラーを今更取り付ける家が多くなってな、生産が追い付かないんだよ」

「それでも家電屋か!もう7件目だぞ」

「もうチュウさんがつくるしか、古いタイプのはいくつかあるよ、自電車で充電するタイプの」

「どんな古さだよ!」

 で、うちに帰ると

「出来た!」

「本当か、でもふつうのとは違うみたいだぞ」

「ああ、普通は嫌いだからな」

「たとえばこのスイッチを押せば」

 ボガーン

「あーあ、爆発オチか?」

「駄目だな専門家に頼もう」

 

元天才塾冷却コース冷多、の研究室

「なに残暑を消せるアイテムを用意しろだと?」

「そう、エアコンでなくてもいいからさ冷える涼しくなるグッズをくれ」

「そうだなこの瞬間冷却器なんてどうだ」

 冷多は昔の冷蔵庫みたいのを指さした。

「このボタンを押すと霧が出てきて部屋全体をおよそ10分で冷やす」

「すげぇな」

「ただこの機械は重くて動かせないから一つの部屋しか涼しくならない」

「そうか、食卓を冷やしても俺の部屋は冷やせない訳か、参ったな、?あれはなんだ?」

 チュウは落ちていたホースに注目した

「あれは冷えすぎた部屋から動かないでションベンできると思って発案したが長すぎて届かないってことに気が付いたんだ」

「気が付いたということはまだ未使用か」

「そうだな、大丈夫だ」

「こいつは使える」


「チュウなにしてんだ」

「ホースを張り巡らせている、全ての部屋に冷気を送るために」

 チュウさんは瞬間冷却器の風の出口にホースを取り付け、途中を別のホースにつなぎ分散、その先端をそれぞれの部屋へとつないだ。

「これでよし」

「あのチュウさんこのホースなんですけど」

「どうしたヨメイド?」

「このホース窓から入れてるから窓開けっ放しですし冷気が逃げるから±0じゃ」

「あっ・・・」



「結局考えなおしか」

「まぁもうすぐ12月だしなんとかなるだろう、はい冷やしエビフライ」

「いらないです、こうなれば奥の手だ」

「ちょっとチュウさん!!」


宇宙

「ここの空気を集めて日本中に降らせてやる」

 そういってチュウは強大なかき混ぜ棒のようなものをかかげる

「楽しかったぞ残暑、さらばじゃ」

 そしてそれで天を混ぜ、風をかき集め、それを日本へと落とした・・・




「寒い寒い寒~い~今11月だろとんでもない寒波だ」

「ホントってチュウさんのせいでしょー!!!」

「ほれ冷やしエビフライ」

「冷やしたんじゃなくて凍ったんだろ!ったくも~なんでこーなるのっ!」

                               つづく

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