第44話 決着の朝
「角道終わりだー」
「ぐえー」
勝負はあっけなく終わった。一発の拳。やつにはそれだけで十分だったのだ、、、、
「勝ったど~」
「まだ始まってもないですけどね」
「どんな夢見てるんだか」
チュウさんら一行は天才塾のデータに残されていた角道の自宅へと向かっていた、いつも乗っている納豆カーは人数オーバーという非常にラッキーな事態となったため電車で向かうことにした。
「次の駅だな」
「そこにいるんですかね、あの人は」
「わからない、だからいくのだ」
「勝った記念にバカ金貸せ~ZZZ」
「おいこのバカたたき起こせ」
こうして電車は目的地へとつく
その家は駅から徒歩30分のところにあった、近いか遠いかでいえば微妙な所、ちゃりを飛ばせばその半分で着くからだ
「たしかに角道とある」
「ここにいるのか?もう住んでないかも」
「それにしては綺麗すぎる、誰かが住んでいるとしか思えん」
「うーむ」
とにかく入ろう そういうムードであった
「そうえば奴の能力は結局わからずじまいでしたね」
「それはこちらの能力も同じよ」
「確かに、不安だ」
「なぁにお前は戦田ヶ原の名を持つ者だ、こんなところで死ぬわけがない」
「そういってくれるとありがたい」
「でもここで死ぬ」
そいつは、その声は後ろにいた
「でたな、くらえ俺のパワー!」
チュウは振り向くと同時にその力を放つ
(正直こいつがどんな力があるかわかねーがきっと大丈夫だ、きっと)
ペッ!
「つば、吐いた」
「あっこれはずれ能力だ」
~スタンドファイル NO.183~
”フリーフォール”
・半径10メートル圏内に唾を吐くスタンド
攻撃力などともにすべて D
「「「最悪だーーーーーー」」」
「これがお前の答えか」
さらに最悪なのがそのつばが角道の顔にかかったということ、ただの挑発である
「たぶんこういう時ギャグ系のマンガならごまかして逃げるのがセオリーだろうが俺は違うぜ、戦う!この力でな!」
「ならみせてやる、帝王の力 デ・ワールドを!!」
「デ・ワールドだって!!」
「知っているのか?IQ天才!!」
「いや復唱しただけだ、すまん」
「まぎらわしい」
「あれ角道は?」
またしても彼の姿は跡形もなくなっていた
「テレポート系の能力ということでいいのか?」
「違うね」
その瞬間、やつはチュウの後ろにいた
そして殴られた
「ぐふぅ」
「間抜けな声だ」
「ならこちらも」
といってもこちらの拳は当たらないし、おっさんも戦ってくれる気配はない
「まじかよ」
「まじだ、お前が敗北するのは」
次の一撃がくる、その速さより身構える
しかしそれは自分だけなのでおっさんは何もしない=当たる
「ザクっ!」
「ふんやはりな、そいつお前にあってない」
「なんだと」
「そいつ、戦う気ないだろ、さっきからガムばっか噛んでるし、腕組んでるし」
やっぱりバレた、しかしそれがどうしたのだ。なんの問題もない
「俺は俺でお前を殴る!」
「そんな少年漫画のようなセリフを言ったところで現実は変わらないぞ」
「だよなぁ~でもやる」
「無駄、むだ、ムダ」
やつの言葉と同じタイミングに攻撃をかわされ、受け止められ、攻撃をくらう、しかし突然その攻撃の手がとまる
「もういいだろう、決着をつけてやる、見せてやろうわがパワーを」
そういうとやつは「デ・ワールド」と名付けていたものの姿を現させる
そいつは人の形をしていた、しかしところどころが変であり異様だった
例えば顔、顔には仮面舞踏会にでもでるのかというくらいの大きめの蝶の仮面をしており、腕にはメジャーがくくりつけられていた、そしてその体の色は金色でよく見ると全身に文字が書かれている、やつの体は地図で構成されているようだ
「さて見せようその能力を」
といった瞬間角道の姿が消える
「やはりテレポート系の能力なのか!!?」
「いいや違うね」
その声は上から聞こえた
「チュウ!上だ」
バカの叫びむなしく上からの拳の雨に耐え切れずチュウは倒れる
(駄目だ、守り切れない)
「どうだ、ここまでヒントをやったんだ、天才塾のエリートならわかるだろ」
「ああ、信じたくないがわかったぜその能力、それは相手よりも有利な場所に移動できる能力!」
「なんじゃそりゃ」
「たぶん上か下かどちらかかくると思っていた、だから俺は可能性の引くい下からくると思い構えていた、消去法で結局のところどっちか試さなくちゃわからなかったからな可能性の高いほうはいまいち信用ならないし」
「相手より有利な位置にテレポートするだと、なんだその能力は・・・」
IQ天才すら驚くその能力でもおどろいただけだった
「なんだその能力、勝てんじゃん」
「「「はっ?」」」
「だからその能力だけならチュウなら勝てるっていってんだよ」
「ほう」
(おいおいまじかよ、なに挑発とかしてんのあの子)
「ならこれでどうだ」
「また消えた!!」
ふたたび消える角道
「大丈夫だ天才塾一番!お前はすでにわかっているはずだ!その傷でな」
「傷だぁ?」
改めて体を見たとき、チュウの顔色が変わった
「わかったこいつは」
「なにがだ!!!」
再び上から声がして上を見上げるとそこにはダンプカーを下にして突っ込んでくる角道の姿があった
「いいか、こいつは触れたものもともに移動することができるのだ!死ね戦田ヶ原!!!」
「しまっ!」
言葉発する前にダンプカー突きつけられる
ズドン!というでかい音が聞こえたあと、ここら一帯は静まり返った
「はは、勝ったぞ!戦田ヶ原に!見たかその仲間たちよ、私がこの世で一番強いことが証明された不死身+最強=無敵、敵なしの男だ!!誰も私を止められない、止めさせない!!!」
彼の高笑いだけが聞こえる
すると何かを察したのかバカ達に向かって話し出す
「大丈夫だ、お前らは殺さない、俺の目的はこのチュウただ一人だからな、まー恐ろしくて立ち向かう勇気もないだろうけどよぉはははは・・・・」
「お前さぁ、だんだん口調が変わってきてるぜ」
「なにっ!」
絶対に聞こえないはずの声がした
「まさか!」
そういいダンプカーのほうを見るそこには
おっさんが寝そべっていた
「あれってチュウさんの」
するとおっさんは飲みすぎたのか急に青色の顔をしだすとそのばで吐いた
で中から出てきた
「ただいま」
「そこから!!!」
ごもっともであった
「なぜ貴様生きている」
「教えてやろって、全身べちゃべちゃたなきったねぇ、俺のスタンドもどきは最初つばを吐くだけの役に立たねぇやつだったが一つ思ったわけだ吐くことの逆、飲み込むこともできるんじゃねぇかってようでもって押しつぶされる前にこいつに飲み込んでもらったんだ」
「そんなばかな」
「生身じゃスタンドもどきは攻撃できない、そんな性質が不運だったな」
「ななな」
声もうまくだせない角道に追い打ちをかける
「それにお前こいつらのこと全然わかってねぇよ、お前の攻撃は全然きいていなかった」
「なにをいっている」
「体をみてみたが軽い擦り傷やあざばかりだったおそらくこいつらの攻撃は俺たちの力の半分くらいしかねぇよ、だからあんな状態でも適切な判断だできた」
「ごほん、俺を殺すなら思考できないほどぼこぼこに攻めて攻めまくれって書いてなったのか攻略本にはよう、まっそんなのないけどな」
「かかか」
「チュウもういいだろうあいつ、もう」
「いやまだだ!!」
最初バカかエビフライさんか言ったんだと思った、油断するなの意味をこめて、でも違がかった言葉を発していたのは角道自身だったんだ
「消えた・・・・、逃げやがった」
そうあいつは自分を有利な場所、ここではない場所へと移動したのだ
それから
「あれから角道を探しているが見つからない」
「というか探す必要があるのか?もうはむかってこないだろ」
「決めつけはよくないと自分で言っていたはずだぞ」
「確かにそうだが」
あれから一週間がたった、ほかの天才塾はきたりするが奴は、角道はこない
それでいいのだが落ち着かない、町の中に殺人鬼がいるような気分でままならない
心が落ち着かないのだ
「まっ、またなにかあれば連絡しよう、じゃあなNO.2」
「お前あの時NO.1だって言ってたじゃねーか」
「あんときはサービスだ、アディオス」
こうしてIQ天才は帰ってった
「バカ大丈夫だ、意外とときがすぎればなんとかなるもんだ」
「本当かよ」
こうしてこの話は幕を閉じる、そしてまた新しい物語が幕を開ける
つづく
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