ユーミンの「悲しいほどお天気」が無性に聴きたい。
かとも
ユーミンの「悲しいほどお天気」が無性に聴きたい。
4年ほど前、大学時代からの親友K、Kの大学時代の元カノから、FACE BOOKの友達申請がありました。
当時、親友Kは彼女のワンルームマンションで、彼女と一緒に暮らしておりました。
が、彼女が京都にある短大を卒業する頃、二人は別れてしまい、彼女は故郷へ戻りました。
35年ぶり。
「お久しぶりです!」のご挨拶のやり取りをメッセンジャーで数回。
苗字は昔のままでした。プロフィールには猫の画像。
お子さんはいる様子でしたが、込み入ったことはお聞きしませんでした。
初孫ができた時だけFACE BOOKにUPしていたズボラな親友K、彼女はそんな元カレKにも申請したらしいのですが、「無視されたわ!」と記されていました。
彼女とのメッセンジャーでのやり取りは当初の頃だけで、彼女はFACE BOOKでの投稿も無く、私は彼女の存在を全く気に留めておりませんでした。
3年前の秋、FACE BOOKで彼女の誕生日を知らせる案内が出ました。
その年の春の私の誕生日には、定型ではありましたが、メッセージをいただいていましたので、こちらからも、「おめでとう!」のメッセージくらい送っとかなければ!と、思っていた矢先の事。
彼女の友人という方から、突然のメッセンジャー。
「彼女は、2か月ほど前に亡くなりました」
とお知らせをいただきました。
FACE BOOKで35年ぶりの友達申請をいただいてから約1年後、癌だったそうです。
知らせてくれた彼女の友人は、
「京都で過ごした学生時代が、彼女にとって一番楽しかった思い出のようです」
と教えてくださいました。
Kにも、彼女が亡くなったことを伝える約束をいたしました。
親友Kと彼女が京都の彼女の部屋で同棲していた頃、1度だけ部屋を訪れたことがあります。
スヌーピーだらけの部屋でした。
親友Kは、明らかに子供用と分かる、小さなスヌーピーの茶碗を、まんざらでもない顔で使っていました。
そんなKを見て、ちょっとだけ、うらやましく思ったことを思い出します。
彼女の人生で一番輝いていた場面、「彼氏の友達」という、ほんのチョイ役だけど、登場させていただい事に感謝しています。
もう、彼女が亡くなって3年目なのに、今年も、彼女の誕生日を知らせる案内が現れました。
FACE BOOKから彼女を削除するのは忍びなくて、今年も「誕生日おめでとう」とだけ、入力いたしました。
ユーミンの「悲しいほどお天気」が無性に聴きたい気分です。
2018年10月21日
ユーミンの「悲しいほどお天気」が無性に聴きたい。 かとも @katomomomo
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