資格試験には、お義父さんの金の腕時計で臨む。
かとも
資格試験には、お義父さんの金の腕時計で臨む。
資格試験の前日、鉛筆を削ったりして準備していると、時計を準備し忘れていることに気が付きました。
最近はスマホを持ち歩いているせいで、普段、腕時計をすることはなくなり、持っている腕時計はどれも電池切れのまま。
娘に、マクドのおまけとかで時計があったら貸してくれへんか?
と、交渉していると、妻が
「そんなん、実家いったらあるで」
というアドバイス。
さっそく、妻の実家に連絡を入れて、歩いて3分ほどのところにある実家へと向かいました。
「ここにあるで」
着いた時には、お義父さんは、ちゃんと腕時計を用意しておいてくれていました。
じゃあ、借りていきますぅっと、時計を手に取ると、なんと!その金色に輝く腕時計の文字盤には『ROL●X』の文字が!!
恥ずかしながら、我が人生で、そんな高級品は使ったことが無く、試験会場までの持ち運びも気を使うなあ…などと思いながら、家に戻って、妻にそのことを告げると、
開口一番
「そんなん、ニセもんに決まってるやんか!」
妻による、義父のそれが本物であるはずがないという、実の娘ならではのいちいち納得のいく見解がのべられて、
「そんなんも、わからへんの!」
…私にとっては試験問題よりもむずかしいかもしれん
その腕時計がたとえニセモノであろうが、私が必要としている時計としての機能は十分に果たしてくれたわけで、その時計が本物の『ROL●X』かどうかはどうでもよい話。
真贋については、謎のままにしておきたいと思っています。
資格試験には、お義父さんの金の腕時計で臨む。 かとも @katomomomo
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