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亜梨沙のメールの効果は意外にも抜群で、あの後は仕事に集中できた。
おかげで定時まであと少しのところで、最後の資料のコピーまでこなせた。
「泉さん、これ確認お願いします」
「おう」
資料を手にした泉さんは隅から隅まで目を通すと、おっけい!と笑って資料を手渡してくれた。
泉さんのチェックを受けた人数分の資料をみんなに渡して、最後に泉さんにも渡す。
「ありがとう」
パソコンに集中してるのに、こうやって一々顔を見て話してくれるところも、好きなのかもしれない。
思いやりがあって、頼り甲斐があって、ほんとに泉さんがきてくれてよかった。
「長谷川さん、悪いんだけどコーヒーいれてくれないか?」
そんなことを考えてると、泉さんの声が聞こえて。
「はい、ミルク一つに砂糖二つですよね?」
「さすがだな、頼む」
渡されたカップを受けると、給湯室に向かった。
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