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「そうか。それはよかったな」
「飛ぶわよ」
「えっ?」
神楽の背中から羽が生えた。
白くて大きい鳩の様な羽だ。
「ええっ!」
いつの間にか神楽は円羅の後ろに回っていた。
そして抱きつく。
豊か過ぎる二つのものが円羅の背中に押し付けられたかと思うと、円羅の身体が浮き上がった。
「ちょっと」
二人は飛んだ。
とてつもない速さだ。
が、不思議と風の抵抗は感じない。
息苦しくも無かった。
まるで周りの空気が一緒に高速移動しているみたいだ。
「何処へ行く?」
「遠くよ」
神楽は円羅を抱えてそのまま飛び続けた。
どのくらい飛んだのだろうか。
太陽はすっかり高くなっていた。
神楽が不意に止まった。
そうかと思うと今度は急降下をしはじめた。
「わっ!」
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