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「あなた、あのトカゲもどき、棒で倒したわね」
「確かに倒したけど、それがなにか」
「普通、ジャキマに人間の攻撃は通用しないのよ。棒どころか、刀で切りつけても銃で撃っても。あのトカゲもどきはジャキマの中では雑魚中の雑魚だけど、そんな雑魚でもミサイルを撃ち込んでも、かすり傷一つ負わせることは出来ないでしょう。例えば大型トレーラーで突こんだとしても、トレーラーが吹っ飛ぶだけで、そのまま涼しい顔で立っているでしょうね。それなのにあなたは、棒ひとつであいつに尻餅をつかせた。たいしたものだわ。法力ね」
「確かに法力だが。銃やミサイルが聞かない相手に、法力があるとはいえ、棒一本で倒せるものなのか」
「そうよ。法力、神通力、聖なる力、白魔法。名称はなんでもいいわ。そういった物理的でも科学的でもない力が、あいつらには通用するのよ。物理的や科学的な力が効かないかわりにね。五百年前に会ったユダヤ教の神父は、聖なる力を持っていたわ。雑魚だけど、いくつかジャキマを倒して消滅させたわ」
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