第17話

―「君はいいな。歳月が経つにつれ格好良くなっていく。僕なんてもうこの頭だ。」コーロはいつも、いくつも浮かんであるボールを掴むように話をしてくる。私は彼が掴んだ同じ色のボールを掴み、返事をする。

「自分ではどう変わっているのかわからない。でもそうだな、君は確かに変わったな。」

コーロの身体を下から上に見ていき、頭に視線が届くと、彼は口角を下げ、投げやりな目をした。そしてニヤリと笑い、わき腹あたりを突いてきた。

散々笑い合った後、遊びまわる子供たちと、それを追いかけるコーロの妻を眺めた。

夕方の、淡いオレンジ色の空が全てを包む。

瞬間瞬間のシーンを全て額に入れて飾っておきたいほどに美しい一時だった。―

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