第518話維摩VS文殊菩薩(1)
釈迦は、仏弟子や菩薩たちが、誰も維摩への見舞いに行かないので、ついに文殊菩薩に行かせることにした。
その文殊菩薩は、見舞いを辞退しなかった。
「確かに維摩さんは、応対するのが実に難しい人です」
「しかし、深く実相に通じ、法の要点を説き、弁舌も確か」
「自由自在な知恵を持ち、全てに通じています」
「私が師匠のご意思を承り、お見舞いに行くとしましょう」
それを聞いた菩薩、仏弟子、四天王は興味を持った。
「あの文殊菩薩と維摩さんが問答をするとなると、面白いことになる」
そして、文殊菩薩のあとについて、維摩がいる城に出向いた。
さて、文殊菩薩が見舞いに来ることを知った維摩は、部屋の中の道具を全て片付けた。
空になった部屋には、寝床が一つだけ。
従者も全て退出させた。
そして、ただ一人だけとなり、文殊菩薩との問答に臨むことにしたのである。
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