第437話白隠VS念仏者
臨済宗中興の祖白隠禅師が説法をしている最中に、ブツブツと念仏を唱えている人がいた。
それが気になった白隠は、説法終了後に、その念仏者を別室に呼び、問答をはじめた。
白隠
「念仏とは、どういう呪いなのか」
念仏者
「これは凡夫が如来になる呪いです」
白隠
「阿弥陀様とはどこにおられるのか、今でも阿弥陀様は極楽におられるのか」
念仏者
「阿弥陀様は今は極楽浄土にはお留守です」
白隠
「となると、どこに行っておられるのか」
念仏者
「衆生を救うために諸国を行脚されています」
白隠
「では、今はどこにおられるのか」
念仏者
「はい、今はここに」
念仏者は、そう言って自分の胸に手をあてた。
白隠は、この問答に、大いに感心したいう。
阿弥陀を信じ切る念仏者と、その真意を理解した白隠、なかなか面白い話と思う。
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