第389話石仏の話(19)二体並ぶ観音像

徳島の劔山に二体並ぶ観音像がある。

母親の供養として観音様の石仏を置き、その後「お母さんが一人だけでは寂しかろう」という気持になり、娘が、もう一体の観音像を隣に立てたらしい。

もちろん、仏法の厳格な教義からすれば、そんなことは不要になる。

しかし、娘が母を思う気持の現れであり、その気持自体は尊いし、よくわかる。

人が人を思う気持ち、人によくあって欲しいと思う気持ち、それが「利他」の原点。

仏法の原点でもある。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る