第383話石仏の話(13)峠頂上の弥勒

ナマケモノの私でも、かつては他人に連れられて山歩きなどをしたことがある。

体力も気力もナマケモノのカタマリのようなので、ヘロヘロになって歩いていると、峠のあたりに弥勒の座像があった。

「無理はしてはいけませんよ、少し休みなさい」

そんな、ありがたいお声が聞こえたようなので、これ幸いとしばらく休憩した。

持参のおにぎりとお茶で一服してから、弥勒様には、お礼として、濡れティッシュでお顔を拭いてあげた。


そしたら、自分もスッキリしたような感じで、歩き続けることができた。

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