第326話歎異抄 つ くべき縁あればともなひ、はなるべき縁あればはなるることのある
(原文)
つ くべき縁あればともなひ、はなるべき縁あればはなるることのある をも、師をそむきて、ひとにつれて念仏すれば、往生すべからざる ものなりなんどといふこと、不可説なり。
如来よりたまはりたる信 心を、わがものがほに、とりかへさんと申すにや。
かへすがへすも あるべからざることなり。
自然のことわりにあひかなはば、仏恩を もしり、また師の恩をもしるべきなりと云々。
(意訳)
一緒に行動していく縁があれば共に歩むでしょうし、離れてしまうべき縁であるならば離れるということもあるでしょう。
それなのに
「師匠から離れて他人に従って念仏をする人は、往生ができなくなる」などと語ることは、全く間違いです。
阿弥陀如来から賜ったものである信心であるのに、それを自分が与えたものであるから取り返すとでも言いたいのでしょうか。
どう考えても、あってはならないことです。
他力の道理を理解できれば、阿弥陀如来の御恩も理解できますし、また師匠の恩も理解できるはずです。
同じ阿弥陀を信じるものが、争うべきではない。
信者獲得競争のために、阿弥陀の本願があるわけではない。
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