優しい人
jin
優しい人
あなたの長所と短所を書いてください。
この質問に頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか?
私はいつも
長所 優しい
短所 人が良すぎる
と書く。
実際私は人に対して感情移入しやすく、頼まれたら断れない。謝られたら許してしまう。どんなに嫌な事を言われても、その場は感情的になってしまったとしても、後できっと相手にも嫌な事があったのだろう。と相手の気持ちを考えて、自分が先に折れてしまう。
それを優しさと言って良いのだろうか?
細野不二彦 の漫画「ママ」にでてくる、主人公の 行(こう)の母親が、ヒロインの女の子に言う台詞が、当時20歳の私にはすごく衝撃的で、今でも自分で自問自答する。
「誰にでも優しい人っていうのはね、実は自分に一番優しいのさ。」
まるで自分に言われたかのようだった。
優しさなんて言いながら、きっとそれは自分の弱さなんだと思う。
嫌われたくない。
失敗したくない。
責任とりたくない。
そうやって色々な事から逃げていると、自分の本当の意見がわからなくなる。
依存度が高くなる。
はっきり自分の意見を言うということを忘れてる。
解らなくなる。
当時20歳の私は、だから学生時代何かしらのいじめにあったのだと考えさせられた。
しかし生き方や身に付いてしまった慣習とはなかなか治らないものだ。
あれから何年もたつのに、私は妻の機嫌取りばかりして、自分は先々を彼女に依存し続けた。
そうして私たちは今月いっぱいで夫婦であることを辞めるのだ。
だけれど私は最近思う。私の職場は派遣さんありきだ。人にはやはり向き不向きがある。どんくさい人や、緊張しすぎる人を見るとほっておけなくなる。他の社員が諦めていても、きっと肩の力を抜いてやれば、出来る仕事もある。だから私は、そういう人に対して時間をかけてゆっくり教えて、励ましの声をかける。そうして人に馴染んで、力を発揮する人もいる。
それは私にしか出来ない優しさの才能ではないかと自負する。
だから私は、
考えのある優しさで、
逃げるためではない優しさで、
見返りを求めない優しさで、
人に優しくして生きたい。
あなたにとって優しさとはなんですか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます