650神猫 ミーちゃん、さすがに許すことはできません。

 帰る前に忘れずに中級ポーションをもらっておく。


 ヒルデンブルグへの援軍の物資の中には入っているけど、個人として中級ポーションは持っていない。


 王都の薬師ギルドと犬猿の仲なので、ルミエール国内の薬師ギルドでは売ってくれないと思う。もしかすると、ヒルデンブルグの薬師ギルドにも情報が流れ売ってくれないかもしれない。


 まあ、フォルテの薬師ギルドなら領主として強権を発動すれば手に入るとは思う。正直、そこまではする気がなかったけど、今回の件で少し考えさせられた。多少でも中級以上のポーションを確保しておいたほうがいいかなぁと。


 空島かどこかの統合管理システムで作れないだろうか? 材料はパトさんたちに頼めばなんとかなる。確認してみよう。


 王宮をお暇して空島に来た。


 まずは自動人形オートマタ全員のメンテンナンス。実際に戦闘をして不具合がないかのチェックをしてもらう。問題がなければ空島の伐採作業に戻ってもらう。


 とはいっても、そろそろヒルデンブルグに造った砦に向かわないといけない。それでも、少しでも作業は進めてほしい。



「で、作れるの?」


「み~?」



 ハロにポーションが作れるか聞いている。



『可能です。各統合管理システムに在庫がないか確認します……ありました。輸送しますか?』


「輸送して。それと作れるなら作って。ポーションはいくらあっても困らない」


「み~!」



 初級ポーションはミーちゃんのミネラルウォーターがあるとはいえ、俺が一日に召喚できる量には限りがある。毎日、みんなの健康管理で飲んでいるから保管に回す分は少ない。作れるなら作って保管しておいたほうがいい。



『初級、中級、上級ポーションまでは作製可能です。最上級に関しては材料の入手が困難なため作製不可となっています』


「素材を取りつくさないように注意してね」


「み~」


『現在、各統合管理システムにて食料プラントが未稼働です。プラントを利用しての栽培を推奨します』



 なるほど、統合管理システムにも食料プラントがあるんだね。今は各統合管理システムに誰も住んでいないから、食料プラントが未稼働ってことか。もったいないことをした。知っていれば使っていたのに……。


 うーん、正直なところ薬草よりほかの食材に使いたい。使いたいけど、背に腹は代えられない。それに最上級ポーションの材料が入手困難とハロは言っている。その入手困難な素材をパトさんからもらって食料プラントで栽培して増やせばいいんじゃね?


 なんて、ナイスアイデア!



「み~?」



 一般に流通させる気はないけど、もしもの時のためにもっておくことは大事。



「許可する。それと、最上級ポーションの材料を持ってくるので、プラントで育てて増やして」


『承知しました。栽培可能か試験栽培から始めます』


「み~」



 最後に今回接収したものすべてをハロに一度預ける。分別してもらい、リストにしてもらう。義賊ギルドへの報酬もそれらから払う。ついでに、証拠品などの精査もお願いしておく。俺やレティさんたちだけでやると時間がいくらあっても足りない。適材適所だ。


 さすがに今日は疲れた家に帰ろう。寝不足で頭がクラクラする。


 帰ってすぐにミイラ男状態のドラムに中級ポーションを飲ませる。見ていて気持ち悪いほど回復していく。初級と中級ではこうも違うのか。


 ドラムは俺の回復スキルやミーちゃんの仁慈スキル、ミネラルウォーターのおかげで危機は脱してはいたものの、完治とは言い難い状態だった。何もしなければ後遺症も残っていた可能性もある。それがほとんど完治状態までに治った。



「み~」



 ゼルガドさんとフーリアさんが土下座している。それに対して、ジルオは不貞腐れた態度で突っ立ている。


 なんなのだその態度は? 正直、ムカついて張り倒したい。


 こいつはわかっていない。どれだけ周りに迷惑をかけたのか。ドラム、ジルオが死ぬだけならまだしも、ほかの人の命を危険に晒すまでのことをしたのだ。



「ゼルガドさん、フーリアさん、頭を上げてください」


「すまねぇ! このとおりだ、息子たちのことを許してくれ!」


「みぃ……」



 フーリアさんは体を震わせたまま土下座の姿勢を崩さない。



「許しませんよ。二人のやったことは周りの者たちを危険に晒しただけでなく、ブロッケン辺境伯、いやルミエール王国に多大なる損害を与えるところでした。法に則れば死罪でもおかしくりません」


「みぃ……」


「し、死罪⁉」



 ここにきてやっと自分の立場が理解できたのか、顔を真っ青にして震え始めるジルオ。


 遅すぎる!



「とはいえ、ゼルガドさんには今後も頑張ってもらわなければならないので、二人を死罪にしてメンタル面を損なうのは好ましいことではない」


「み~」



 まだまだ、ゼルガドさんには働いてもらわないと駄目。借金だって残っている。フーリアさんの豆腐作りにも期待している。



「よって、判決を言い渡す!」


「みっ!?」


「「……(ゴクリ)……」」


「某所で強制労働と真っ当な大人になるための人格形成、及び教育を施すものとする。その間は一切の面会を謝絶。一年で矯正できない場合はその都度延長するものとする」



 このくらいしないと駄目だ。甘やかされてというか自分勝手に育ってしまった以上、人格の矯正が必要だ。そして、この馬鹿者二人には容赦は必要ない。徹底的に矯正する。


 ハロがね。


 空島で隔離して労働と教育を徹底させる。少しでもまともな人間に育て上げる。



「温情感謝する……ぜ」


「あんた!?」


「仕方ねぇだろう! 俺たちの育て方が間違っていたんだ! もう、俺たちでは手の施しようがねぇ……」



 大丈夫。ちゃんとまともな人間になって帰ってくるさぁ!



「み、み~?」




猫(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ猫


ブラックマーケット・∞(インフィニティ)~世界の理から外れた男の二拠点生活~

https://kakuyomu.jp/works/16817330667341551839


神猫ミーちゃんのスピンオフ作品。

現代と異世界マヤリス、そしてBMブラックマーケットを行き来できるようになった主人公が織りなすサクセスストーリー。

ミーちゃんとネロに会うかは未定ですにゃ。


告知!! 

神猫ミーちゃん八巻が十月五日発売!!

予約も始まっていますにゃ。

にゃんたろうの作家人生はみにゃ様のご厚意にかかってますにゃ!

買ってくださいにゃ!

お願いしますにゃ m(_ω_) m





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