解説:第二夜 かもしれないのうた

BGM:電車かもしれない りんごのうた




かもしれない:


これはもう、BGMの話からするしかありませんね!うんうん!


♪ここに今ぼくがいないこと だれも知らなくて

から始まる、たまの「電車かもしれない」。

絶対タイトルに使うぞ!と、意気込んで、いろいろ試行錯誤したあげくここに収まりました。

『電車』は「第二十夜 夏去りし不知火に君想フ」で、雲児が乗っているのでそっちにしようかとも思ったのですが、あっちはあっちで付けたいタイトルがあったのと、そっちのほうが親和性が高かったので、第二話目に。


これが本当の導入部分、プロローグなので、読みやすくするなら当初の予定通りここを一話にしたほうがいいのですが、最後の伏線回収が気持ちがいい方を取りました。(なので、『かもしれないのうた』で引き返す読者が多いこと多いこと……)




誰も知らない「ここにいない」『ぼく』とは、誰のことか。雲児ですね。


『♪ぼくらは生まれつき体のない子供たち』ですからね。雲児と空船ですね。


某動画サイトに、この楽曲を使ったアニメーションがあるのですが、『♪物理の成績の悪い子供たち』がフワフワ浮いたり、分裂したり、引っ繰り返ったりと物理的に地に足つかない様子を見ていると、『ああ、夜の雲児はこんな感じなんだろな~』とか思ったり。(このニコ厨め!)





×××のうた:


椎名林檎さんの楽曲です。

歌詞の中で、『♪わたしの名前をお知りになりたいのでしょう』『でもいま思い出せなくて……』『♪お呼びになって どうぞお好きなように』と、『楽曲の中の名無しの主人公の正体が分かるまで』の歌になってます。まあ、タイトルがネタバレですけれど。


『わたしは誰でしょう? 』というのは、空船と雲児が自己に問いかける、いわゆる人生のテーマ。


なので導入の『かもしれないのうた』のテーマは、『自己承認』。

思い出している雲児と、何も思い出せない空船の対比です。






冒頭の単語解説と:


全ての話の前に、広辞苑から引用したみたいな解説がありますよね?

『幽霊』とか『乙子』とか。

一応、これも伏線とミスリードのつもりで置いてあります。

解説役は、もちろん『獏』でしょう。物語を一番外で把握している存在ですからね。

文章は陸一が調べて引用の表現を少しずつ変えながら考えているので、コピペではないです。

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