〝全知能計算機化〟

「それがもし本当なら、〝1人の知能が社会動態を統治する〟事になる。」

 それは、ある計算機会社が国防総省との提携によって開発中のプロトコルだった。すなわち、

「人間の脳と人工知能の一体化。」

「正確には、人間の脳を際限なく増強する際に、人工知能が人間の脳の1部になるだけのことだが・・・。」

 無論、これには〝人間の脳〟自体が必要なくとも、同じ脳のシュミレーションすら可能なのである。これがシンギュラリティと呼ばれるものの全貌である。

「上部構造は今、まさに、《精度なき〝総力的な〟社会》の終わりを求めている。今まで、民衆による抑圧から耐え忍び、それを今、開放の時にしようとしてる。」

「今まで散々、隠れて隠密に世界をコントロールしてきたが、もうその必要もなくなるわけか。」

「全ての人間を〝忘却の淵〟に追いやる。それがシンギュラリティー後の世界だ。」

「この絶対的性能を持つPCに首輪をかけている上部構造だけが、生き残れる。最も、この社会の真の保持者は、それこそ、上部構造とされるものでもない、更に上に位置する人間だ。〝カナンの遺言〟、〝エデンの園からの逃避者〟。」

「〝ニムロドの継承者〟」

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リバイサン~Creative destruction~試験型 仲間邦雄 @thrud392

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