今作含め作者様の他作品も読ませていただいていますが、どれも登場人物同士の掛け合いが巧妙で、読んでいてグイグイと内容に引き込まれてしまいます。
場所は日本、登場人物は普通の日本人かつ常識的な一般人……ではないかもしれませんが、いや、むしろ変人ばかりかもしれませんが、それでも私達現代人の感性と共感できるものばかり。
そりゃビビりますし、驚きますよ。いきなり東京の地下に迷宮があるなんて言われたら。
しかし、それでいてダンジョンはきちんとハック&スラッシュの形式を踏襲。鍵付き扉やドロップ品など、随所に散りばめられた要素は昔ながらのダンジョン探索ゲームそのもの。
このキャラクターとダンジョンの間の絶妙なアンバランスさこそが今作の魅力であり、自分が話を一気読みしてしまった原因なのだろう、と思っています。