右半身のきみへ
@2017kake
第1話 僕という人間は。
あの日、あの時間に戻れたらどんなにいいだろうか。
今から約20年前。
僕の身体は二つに別れた。
動く方と動かない方。元気な方と悪い方。
どっちでもいい。どうでもいい。
二つで一人なのに、いまはそんな風に思えない。僕を一人の人間として、社会が認めてくれているのだろうか。それすらもどうでもいい。
だって、自分が認めていないのだから。
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