<Chapter 7/AHO>


A「あそこの席さ、何か変なアベックが座ってるよな」

O「んあ? そんな変か……? 確かに美女と野獣カップルには見えるけど、そんくらい今時普通じゃねーのか」

A「もしかして、援交とかだったりするのかな?」

O「謝ってこい、あのカップルに今すぐ謝ってこい!」

A「えー、何でだよー? とある機関が鶯谷のラブホ街で調査したところだと、援交或いは風俗嬢とのカップルが八〇パーセントだったって結果が出たらしいぞ」

O「それ絶対に、調査場所の選定を間違ってるから! 鶯谷はそういうところだからっ!」

H「じゃあ、上野駅十三番ホームのトイレでアンケート取るか?」

O「確かにそこだと援交とかの確率減るけど、それは調査対象が偏りすぎるだろっ!」

A「ってかなー、俺はアベック自体が許せねーんだよ。最近流行った『性の悦びを~』のおじさんじゃねーけどよー」

O「完全に、モテないヤツの嫉妬でしかねーな」

A「俺の下宿の下の階に女子高生が住んでるんだけどよー、ソイツもどーも最近色付きやがったみたいでよー。買い物帰りとかにたまに見かけるんだけど、何か彼氏らしき男と一緒に部屋入って行くんだよな」

O「お前、とうとうストーカーじみてきたな。精神科行くか?」

A「あんな狭い間取りの部屋で男女二人っきりってことはよー、やっぱり当然イチャついてる訳じゃん? そう考えると、すごく腹が立ってきてさー。買って来たばかりの玉ねぎを冷蔵庫に入れるときに、ささやかな報復として床にドンって叩きつけてから入れるんだよ」

O「お前本当に迷惑な隣人だなっ?!」

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