<Chapter 2/AHO>


A「さて、日本侵略計画の話だったよな」

O「んな訳ねーだろよ、とっととメニュー決めろよ! あとお前だけだぞっ?!」

A「そう硬いこと言うなって」

H「そうだぜ、硬いのは俺だけでいい。お前は受けでいいからな」

O「ホモ、お前はちょっと黙ってろ!」

A「俺的にはさ、やっぱり物流を握ればいいんじゃねーのかって思うんだよ。具体的には交通網なんだけどな、これって軍事の基本だろ?」

O「確かにそうだけど……どこをどうやって」

A「中浦和駅近くの、武蔵野貨物線デルタ分岐を占領するんだよ」

O「意外と近所だな、オイ」

A「あそこを占領することにより、貨物列車の大部分をストップさせることができるんだよ。しかもあそこって旅客列車も走ってるから、人材や情報の移動だって制限できる」

O「むさしの号としもうさ号の本数がいくつだか分かってて言ってんのか……?」

A「まぁそんなことは置いといて……ウェイトレスさん、注文いいっすか?」

 近くを通り過ぎたW、無視したかったがやむなくメモを取る。

W「はい、右の方からどうぞ」

A「スイス産タラバガニのパスタ一つ~」

H「ア○トバイエルンのソーセージを」

O「俺、ハヤシライスで」

W「かしこまりました~」

 W、一目散に逃げる。

A「……なぁ、お手洗いってどこだ?」

H「俺の口の中がどうしたって?」

O「お前らさぁ、本当いい加減にしてくれないっ?!」

A「いやいや、俺関係ないだろ! 今回は全部ホモが悪いんだって!」

O「いきなり外で下ネタかましたりするなよな、ったく……」

A「ところでさ、小学校の時によく『先生、トイレ行ってきます!』って言ったじゃん? あれの代わりに『先生、母が倒れたので退室します!』って言ったヤツがいてさ。ケータイも持ってないのにそんなことが分かるとか、ニュータイプかよって」

O「いいからお前早くトイレ行けよ!」

 A、そそくさとお手洗いを探す旅に出る。

O「ったく、アイツにも困ったもんだよ……」

H「……二人っきり、だね」

O「お前マジでそういうの止めてくんねぇかなぁっ?!」

H「どうしてだい? こんなにも、俺たちは近いというのに」

O「何がどう近いんだよ! もう口説いてる内容が滅茶苦茶なんだよっ!」

 数分の激闘の後、ようやくAが還ってくる。

A「なぁ、実は俺今ジーンズを前後逆に穿いているんだ」

O「知らねーよ! 何でそんなことしたんだよ!」

A「いや、ホモが喜んでくれるかなーって」

H「ありがとう、大切にするね」

O「だから何をどう大切にするんだよ?! お前怪しい口説きテクニック本から悪い影響受け過ぎたんじゃじゃね―のっ?!」

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