シン・コハダ

ロテッド・シュリンプ

シン・コハダ

 20××年某日、東京湾沖で大量の酢が噴出、同時刻に東京アクアラインで崩落事故発生。

 当初、ニホン政府はあたふたと対応を開始。

 間もなく多摩川河口で体長約20mの巨大生物“対象K”が姿を現し、蒲田から上陸、北進を始める。事態を重く見た政府は対象Kの駆除を決定、自衛隊に出動を要請する。

 巨大生物は所謂“シンコ”という魚と同じ見た目と動作で進行していたが、途中で変形し直立二足歩行をとるようになる。(この時点でネット上では「シンコは出世魚で成長するとコハダになるからあれは“シンコハダ”だ」として、以後“シンコハダ”という通称が定着する)

 すぐに自衛隊の攻撃ヘリが現場へ到着するも「好きな寿司屋が近くにある」というツキジ総理大臣の一言で作戦は中止される。幸い対象Kは進行をやめ、引き返して再び東京湾へ姿を消した。

 直後の調査で対象Kの行動経路から大量の酢酸が採取される。

 政府は対象Kの再度襲来に備え、トヨス官房副長官を事務局長として『巨大不明魚類特設災害対策本部(魚災対)』を設置。

 東京湾の漁師からの情報提供により、対象Kは以前、彼が漁獲するも船上から逃走した巨大コハダと同じ個体であると判明。魚災対は「なんかようわからんけど東京湾って最近綺麗らしいしそれで異常進化したんじゃね」と仮定、さらに「コハダなら酢〆したら旨いやろ」というトヨスの一声で、寿司酢の経口投与により体を重くし動けないようにする『トヨスプラン』が立案される。

 同プランは『サバオリ作戦』なる名称で開始。内容は「なんか色々やって対象Kを東京駅構内に誘導、その後周囲のビルを爆破倒壊させ動きを阻害し、コンクリートポンプ車で寿司酢を口内に強制注入。完全に動けなくなった所でドローンを使って体を捌き、無人在来線醤油爆弾(自動運転の列車に醤油を詰めたもの)を激突させる」というもので、作戦は始終滞りなく成功、人類は対象Kに勝利し、シャリに乗せて完食した。

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シン・コハダ ロテッド・シュリンプ @kusattemoevill

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