京子side

第30話 悪魔の接吻

「そ、そうね。わかったわ。やってみる」


 私は隠さんに磯野くんを見張ることを約束した。隆二くんのためだ。


「あ、あとね……」


 隠さんに恥じらうように言われた。


「ん、なに?」


「磯貝さん……あたしのこと、好きでしょ?」


「えっ?」



 って何ですか? 突然藪から棒に。 確かに隠さんのことはカワイイとは思うけど、私にはそっちの趣味、ないんですけど……


「ちょっと教室に来てくれる?」



 彼女に言われ、手を引かれるまま廊下から教室に入ると、私たちは彼女の席に向かった。


 そこで



 バンッ!



 突然、彼女に机の上に仰向けに押し倒された。



「ちょ! ちょっと! なによ!」


「あなたのこと、前から目を付けていたのよ。あたしの奴隷にしてあげる♡」


 え?


 隠さんは私のメガネを外すと、私の股に手を入れた。


「いやっ!!!」


 彼女を払いのけようとしたその時、太腿に力が入らないことに気がついた。


「ちょ……っと……助……け……」


 私が頭をあげて叫ぼうとしたとき、隠さんが私の唇を奪った。


 周りの女の子たちは、私たちの行動に何の興味も示さない。



 どういう……こと……なの?


 ふらふらする意識の中


 (みんなあたしの手に落ちてるの。あなたは最後にとっておいてあげたのよ)


 隠さんの声が響いた。



 いつの間にか、肩に力が入らなくなっていた私は、彼女のおもちゃのように扱われる。


「あっ! いやっ! ああっ!」


 私はそのままブラウスをめくりあげられ、ブラのホックを外されると、隠さんの両手で蹂躙される。


 だが、これ以上私の口からは声がでない。


 彼女のディープキスが、それを許さなかった。

 


(ふふっ! カワイイわねー)


 涙を流す私の顔を眺めながら、彼女がそう言った。


 念入りに私の舌の周りを攻めながらも、彼女の手は休むことなく、私の嫌がるところに伸びてくる。


 机の上から起き上がれなくなった私を見計らい、彼女の顔はするすると下におりていく。


 そのまま私はショーツをずらされ、指で責められた。


「うん、いい匂いだわ」


 くちゃくちゃと音を立てながら、私を楽しむ隠さんが私の精神を犯す。


(助けて……隆二……さん……あ……あっ! い、いやーっ!!)




 他の女子生徒に見られる中、高ぶり、昇りつめた私の意識が遠くなった。



【京子side the end】

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