今年も想う、あなたのことを

夕焼ユウヤ

2017年の想い


 ふぅ、と大きな溜息を漏らしながらPCの画面と向き合う。

 視線は目の前の画面に、両手は目の前のキーボードに。文字をテキストに書き込み始めれば、カタカタとタイプ音が耳に届く。

 そんな音をシャットアウトする為に、ヘッドホンを付けてBGMを掛ける。掛けた曲は、僕が好きなもの。

 聞こえにくくなったタイプ音を良しとしとすれば、僕はひたすら文字を書き起し始めるのだった。




 毎年、この日になるとあなたのことを考えます。


 誰かにこの想いを伝えた年もありました。


 誰にもこの想いを伝えずに居た年もありました。


 ただ独り、想いを抱えて苦しんだ年もありました。




 今年は、どんな風になるかと僕自身想像していませんでしたが――


 ――――まさか、このような形で書き上げることになるとは思ってもいませんでした。



 むしろ、今年だからこそ、という試みが何処か心に浮かんでいたのかもしれません。


 けれど、あなたのことを書き上げようとして、指が止まってしまいます。

 無理もありません。だって、僕にとってあなたはとても偉大な方でしたから。

 今でも想っては胸が苦しくなります。はくはく、と呼吸ができなくなりそうになります。


 それでも、今日という日は、あなたのことを想わずにはいられません。


 だって今日は、あなたの***ですから。


 遠回しな言い方だけれど、今の僕にとって、これが限界です。

 これ以上、直接的な言い方はできそうにありません。



 ――――来年は、どのように*うことになるんでしょうね?



 電子の海に、あなたへの想いを流して。




 ――END……?

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