ふるさとこみち

 ゆっくりゆっくり歩きます

 自分のペースで歩きます

 たまに風がじゃれついて

 たまったものを吐き出して


 のんびり雲が泳いでる

 空はずうっと青ざめたままで

 どうしたの?何か失敗でもしたのかな?


 くるくる回るくる回る

 とんびくるくる上昇気流

 まあまあちょっと落ち着きなさいや


 とぼとぼ歩いて峠の小路

 このままどこか迷っちゃって

 どこか知らない場所についたらいいのに


 ピラミッドもないし

 スフィンクスもないし

 エッフェル塔もないし

 自由の女神もないし

 東京タワーもないし


 何にも何にもありゃしない

 あるのは海と山と緑と

 田畑と工場と家々と

 それは昔から変わらないものとどこにでもあるもの


 子供の頃の世界のスベテ

 隣の町が遠い国のように思えた日々

 あの頃の記憶の旅をさかのぼりながら

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