まなざし

 大きな大きなカメに乗せられて

 まったいらな世界に住んでいた頃

 神様はずっとずっと側に居たんだろう


 お日様が丸いみたいに

 お月様が丸いみたいに

 この大地だって一緒だって気付いた頃

 少しずつ僕らは奇跡を忘れていった


 宇宙の歴史を調べるほどに

 この星が奇跡のカタマリだって判るのに

 どんどん必然は否定されていくよ


 目に観えるスベテ

 耳に聴こえるスベテ

 肌に感じるスベテ

 今ここに在るスベテ


 深く深く沈むまどろみの中

 宇宙に溶けていく意識の中で

 やさしい光に包まれた貴方

 僕らはまだ掌で遊んでいるだけ


 今日もまた変わらず朝日が昇ります

 当たり前すぎて普通すぎるいつもの日常

 何も気付かずにまた昨日と同じように駆けて行く


 青く青く染まった空

 この星が長い時をかけて作った景色

 お日様はただやさしく見守っている

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