伊東 要
小さい頃から私はしっかりしてなきゃだめ、そう思っていた。
お母さんと呼べる人はいなくて父親と二人暮らし、仕事で帰りが遅い父親に迷惑かけたくないし、何より小さい時から気が付いていたけど父親は私を少し邪魔者扱いしていたから余計に自分のことは自分でやっらなきゃって思った。
幼稚園の頃からの親友の紗希はわりと人に頼れるし私に相談とかよくしてくれる。それは私を信頼してくれているからってのもあるけど、何より私にはそうやって人を信じられる紗希が少しだけ羨ましくて私もそうなりたいってずっと思ってきた。
大学に入学してからは父親から逃げるように一人暮らししたからあまり紗希とも会えなくなったけどその代わりに紗希の弟の優希が同じ大学に入ってきて私の一つ下の学年にいる。紗希はタレ目でやわらかい所謂ゆるふわ系だけど優希はツリ目気味でちょっと遊んでそうな見た目。
そんな対象的だけど仲がいい姉弟が、1人っ子の私にはすごく羨ましかったし、3人で遊んでいる時は妹や弟がいたらこんなに楽しいのかななんて思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます