第107話 腰痛症 その1

 腰痛症は、私ではなく女房の持病です。自分の持病でもないのにここへ書くのは、少々気が引けましたが、興味深いもので、整形的な慢性病のある方には大変役立つものと思い載せました。(←(^ω^)夫婦して、病気だらけだよね)


 前々から私は東洋医学に深い関心を持っておりました。患者さんの治療に、漢方薬を処方したり、鍼(皮内針)を使ったりしていたのです。


 私の女房が、前々から通っている鍼(ハリ)の治療院があります。大木鍼灸院といいます。


 女房は、40才頃副鼻腔炎の手術をして以来、「死んだ方がマシだ」というほどの、鼻から頭にぬける痛みの後遺症にさいなまれていました。


 常時耳鼻科に通い、点鼻薬や鎮痛剤をもらっては、何とか、しのいでいたのです。


 さらに彼女は、昔から腰痛症や変形性股関節症などの整形外科的な病気を持っていましたので、絶えず鍼や整体の治療を受けていたのです。


 埼玉に引っ越して来て間もない頃、五十肩様の肩痛のために、近くに良い鍼灸院があると近所の人から教わり、そこに行きました。すると肩痛どころか、その頭痛も緩和されたのです。


 鍼灸院での治療で長年の頭痛はほとんど消えて、「こんなに幸せなことはない」と大喜びしていました 。


 2014年の2月8日に、45年ぶりといわれる大雪が関東に降りました。


 その翌朝、私といっしょに雪かきをしている時に、女房は雪に隠れたくぼみに足を取られ、腰を強くひねってしまいました。もともとの腰痛持ちですから、弱り目にたたり目のように腰を痛めてしまったのです。


 私がすぐに診ましたが、 捻ったぐらいなので骨折はないものと診断しました。


 夕方になると、だんだんとその痛みがひどくなってきました。立ち上がることや歩くことはもちろんのこと、テーブルに両腕をついて、もたれかかっていなければ、座っていることさえ出来ません。


 横になれば大丈夫なのですが、今度は起き上がれなくなってしまいます。まるでひっくり返った亀のようです。


 その時の様子を、箇条書きにまとめてみます。


①腰の下部中央に痛みがあり圧痛もあります。


②全く動かずじーっと座わっていれば、なんとか座っておれます。


③しばらくするとだんだん腰全体が痛んでくるので、テーブル上の両手で体重をささえ、少しずつ角度を変えて、座位を保持しています。


④痛みの出る一定の腰の角度があります。


⑤時間をかけてゆっくり立ち上がって、痛くない角度(腰の曲ったおばあさんのような角度)で、杖をついてトイレにやっと行けるくらいです。


⑥両手を前に出すと腰痛が増して使うことが出来ず、台所に立つことはまったくできません。(←(^ω^)私が代わりに台所をやりました。何十年振りかな)


⑦夜寝る前に、鎮痛剤ロキソニン2錠を飲んで寝ました。


⑧寝ている間は、痛みはほとんど無かったようです。


⑨翌朝は少し改善していました。


 ちょうど翌日が日頃通っている大木鍼灸院にいく予定だったので、おんぶするようにして私が車に乗せて、連れて行きました。


 骨折とは思えなかったので、病院より鍼灸院のほうがいいと私は判断しました。


 病院の整形外科では、骨折が無ければ、コルセット装着や湿布、鎮痛剤の処方が治療の相場であることを知っていたからです。


 鍼灸院に出かける時は、女房は私の後ろから私を抱きしめて自分を支え、ゆっくり歩くのがやっとのことでした。(←(^ω^)まるで二人羽織のよう)


 ところが驚くことに、大木鍼灸院で40分ほどの経絡治療を受けると、帰りは、私は手をそえたくらいで、彼女一人で立って歩けたのです。(⇒豆知識)


 次話には、その顛末をもう少し詳しく書いてみます。


* 豆知識


経絡治療


 経絡治療は、「この病気にはこの経穴(ツボ)を」というような病名治療とは異なり、望・聞・問・切の四診法によって病の本質としての証を導きだし、その証に従って気を調整する治療法です。


 東洋医学において病気とは、身体の隅々を巡っている経絡(生命エネルギーの流れるルート)のアンバランスから起こると考えます。このアンバランスを鍼や灸を用いて調整し、生命エネルギーを五臓六腑に行き渡らせるように治療するのが、経絡治療です。


 手技は、脈・お腹の状態・皮膚の艶などを観察し、一人一人の体質・体力・全身の状態を充分に把握します。そして、五臓六腑の機能的アンバランスを診断し、調整します。


 経絡治療用の鍼は、髪の毛より細く、深く刺さないので、痛みや不快感はありません。むしろ、心地良い感覚があります。  


〔出展:http://www5.plala.or.jp/tiryouin/keiraku.htm〕


〈つづく〉




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