(^ω^)医者も人間ーなんちゃってブラックジャック
伊能言天(いのうげんてん)
1章 医者になって驚いたこと
第1話 医者は常識はずれ
医者の常識は社会の非常識。具体例を上げてみましょう。(←(^ω^)内緒にしといてね)
1)院長を「アレ」と呼ぶ
院長を「アレ」と呼ぶ若い医者が公立病院にいました。本人を前にしても同様に、「コイツ」と呼んでいたのです。
院長は人間ができた人で、「やんちゃ坊主だな」と苦笑していました。
世間では、自分の上司を「アレ」と呼ぶところはまずないでしょうね。
会社に勤務していて、社長を「アレがこう言った」などと人前でいってたりしたら、まず昇進はないでしょう。
ところが病院では、これがまかり通るのです。院長も平の医者も同じドクターなので、上司を屁とも思わない医者が中にはいるのです。
さらに大学などから派遣されている医者などは、派遣先病院の院長より偉そうにしている者もいます。
来てやってると思っているからでしょう。(←(^ω^)雇われという意識はないもんね)
2)患者からの謝礼
患者からの"謝礼"も大問題です。
公立病院の整形外科ドクターなどは、給料よりも患者からの謝礼の方が多いといっていました。
謝礼を当たり前のように受け取るのも、医者独特の風習です。風習ですからなんら決まりはありません。なのに面白いことには、その相場があるようです。
現金なしのお礼の手紙を、読まずにゴミ箱に捨てたという医者の話がありました。
徳洲会病院では患者からの謝礼には大変きびしく、みかん1つでも貰ったらクビになるという逸話があります。
私も謝礼には悩みました。
命を助けられた患者さんがお礼にと持ってきてくれたものを、受け取れませんと門前払いするのは、なかなか勇気のいるものです。
時には病棟のナースセンターで、謝礼をめぐって患者と押し問答になることもあります。
「受け取れません」
「そんなこと言わずにもらってください」
見られた光景ではありません。
私は考えぬいて、いただきものは個人の懐には入れず、スタッフ全員で分けるか基金を作ってそこに寄付するようにしたのでした。
小さな病院の顧問になって、大枚の顧問料をもらっていた私立大学の教授がいました。
ある時、教授特別回診と銘打って、大々的に廊下に張り紙をしました。
教授はやってくると患者には目もくれず、ただ院長と雑談して帰ってしまいました。
別れ際に手渡された車代が、100万円でした。当時の物価から換算すると、今の4~500万円ですよ。政治家は献金1万円でも騒がれているのにね。
「講演医師へ謝礼、昨年度110億円...製薬10社」というニュ-スが、11月3日(2014年)に出ていましたね。
年50回以上講演を行い、1000万円を超える謝金を受け取った医師も10人以上いたそうです。(←(^ω^)やってられないよねえ)
(つづく)
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