『ソフィーのアトリエ』サウンドトラック

赤子捻捻

第1話 折り目のついたページから

 雲一つない、晴れた日。

 真っ青な空から太陽の光が、海辺の町を照らしている。

 正午を告げる教会の鐘の音が、石畳をはねるようにして響きわたり、真っ白な石造りの町に共鳴する。

 その響きは一人の寝坊助の少女の目を覚まさせるのに十分だった。

「むむぅ」

 うめきながらカーテンを空けると目に飛び込んでくる太陽光。ガラス窓まで開けると春の風が寝癖の赤毛を揺らし、心地よく頬をなでる。

「昼かぁ」

 少女は一人ごちて、遅すぎて昼食になってしまった朝食をたべるために一階のリビングに降りた。

 パンとミルクで人心地。さて、今日は何をしようか。

 一人の少女の休日が遅ればせながら今、幕を開けた。

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