大江戸少年捕物帳~Snow White~
もちわん
プロローグ
人を殺してみたい。
最初に断っておくが別に『殺したくなる程』憎かったり恨んでいる人間がいるワケではない。
純然たる興味で人を殺してみたい。
古今東西、数多くのシリアルキラーが人殺しの魅力に憑りつかれ快楽殺人を実施してきた。
何故?
何故、彼らは快楽殺人にそこまで魅入られたのか確認してみたいのだ。
殺す方法は何でも良い。
絞殺、毒殺、銃殺・・・銃殺は日本の法規を考えると難しいかもしれないが。
ロープのような紐で首を絞めるのとタオルのような柔らかい素材で首を絞めるのではどのような差があるのか?
対面で首を絞めるのはやはり反撃されるリスクが高いのか?
目の輝きが失せる瞬間・・・生あるものが息絶えて単なる有機物の塊になる瞬間はどのようなものなのか?
植物系の天然毒のように苦みが強い物をどのように工夫すれば飲ませられるのか?
言葉巧みに異物を飲ませる為に駆け引きするのか?はたまた違和感なく飲めるモノへ擬態するのか?
成分にばらつきのある植物毒の効果的な抽出方法はあるのか?
銃火器で吹き飛ばす際、どのように器官が飛散するのか?
考えるだけで気分が高揚する。
拷問にも多少は興味があるが抜きんでて加虐趣味があるとは言えないので優先順位としてはかなり低い。
もちろん、その他多くの犯罪者と同様に捕まりたくはない。
捕まるために犯罪を犯すのは単なるマニアか衣食住を求めている生活貧窮者だろう。
目指すのは完全犯罪だ。
しかしながら、日本の捜査機関がそこまでバカではないことも知っている。
寧ろ優秀だろう。現代で未解決の殺人事件がどれだけある?
DNA鑑定、科学捜査、行動分析etc・・・ありとあらゆる方法を使って殺人犯を追い詰めているのが日々のニュースなどでも解る。
じゃあどうやって完全犯罪を目指す?
そこで僕は未来の捜査官を教育する警察大学校・附属高校へ入学した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます