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「僕は虫にならなければならないんだ。そうじゃなきゃ、駆除係は必要なくなってしまう。」
彼はとある有名大学の学生だった。中学生の多感な時期、両親を借金が原因で命を奪われた。保険金で返済しろと脅されたらしい。本当はその脅しも、こけおどし程度のものだったと思うのだが、真面目な両親は従ってしまった。その気まじめさを彼は強く憎み、絶対に自分はそうならないと誓い、次第に闇の世界へと足を踏み入れたのだった。しかし彼の先に挙げた言葉通り、それほど肝は据わっていない。私は彼をなるべく綺麗な役割に置きたいと思う。一番黒い部分はもっと手馴れて、楽しんでやるサイコパスに任せた方がいい。
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