あまのじゃくな肉体

休日の実家にて。


実家には、飼い猫がいました。

結構、懐いてくれていて、私が風呂に浸かっていると勝手にドアを開けて入ってきて、どんだけ飲むんだというくらい湯船の湯をしこたま飲んで、何も言わずそのまま出ていくくらいに懐いてくれてました。

今は老衰から永い旅へと発ち、私の到着を気長に待ってくれていると思います。


そんな猫が、休日ですることがなくだらだらしている私の腹の上にトンと乗ってきた。で、そのまま寝そべってくる。


「……」


じーっと見ているうちに、呼吸で上下する私の腹が気持ちいいのか、猫の目が閉じていく。

あぁ、寝るんだろうな。

だったら動いたらかわいそうだな。動かないでおこう。

……そんなことを考えてると。


きた。


さっきまでぜんぜんどこもかゆくなかったはずの体のあちこちがかゆくなり始める……!

だめだ、今動いたらせっかく寝始めたのに猫を起こしてしまう……動いちゃだめだ、だめだ……!


「うおおっ、かゆいっ!」

「ニャア!」



――ADHDに関係してるか分かりませんが。

昔から、じっとしてなきゃいけないときほど体がかゆくなります。たぶん、ADHDの多動スキルがかゆみとなって発動してるんじゃないかなー、と。

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