第3話 レポート



 サウンドトラックを考えてから、シナリオを考えてみる。


 と、いう事でやってみました。


 予想以上に難しかったです。

 シーンにBGMを当てはめることはたまにやってますが、BGMからシーンやストーリーを考えた事はなかったので。

 取りあえず家にあるゲームのサントラを聞きまくって無い知恵、振り絞って考えました。


 何気なく聞いている曲も、その曲が流れるシーンや曲調のバランス、使われている楽器、テンポや旋律、収録順番などを考えると色々見方が変わってきて有意義でした。


 そこで一番助けとなったのが解説で、作った人の感想を聞けるとどういう意図があって、どういう狙いでシーンに使ったのかとかが分かって非常に参考になりました。


 難しいという話ですけど、

 詩とかだったらまだ単語などキーワードになりそうな文字がある分、小説に生かしやすいのですが、音楽となるともう一歩先に進んで抽象的で、曲解説を聞いて驚く事もあるように、人によって受け取り方が違ってくるので、小説とのイメージのすり合わせが、とにかく困難でした。


 そっち方面の才能はないので〈小説もどうだか分かりませんが〉、大まかなイメージを頭の中に浮かべるぐらいしかできなくて苦労しました。


 そしてそのぼんやりとしたイメージを、リストとして考えて、全体的な流れ、出会い……未知への進出……経験を積む……人物の成長……盛り上がる、山場、……決着をつける、としていくので本当にふわっとしたイメージそのものしかなくて、ストーリーをつくるのに大変苦労しました。


 ですが、感覚でその物語の狙いや芯、テーマなどが分かる人には、数ある手法の中の一つとして使用するのも良いかも知れません。これだけで、全部ストーリー作れ、はさすがに難しいでしょうし。


 話の根幹、大事な部分がとうにもとらえきれないか、全体的な雰囲気がつかめていないなという、悩みの解決としては良い手段かと思います。


 で、結論。実験結果は、

 この手法で小説を作るのは難易度が高かった。……です。


 しかし、経験としては貴重でした。

 普段考えないことばかりだったので。


 気が向いたら、また別の方面から小説作りのヒントを探してみようかと思います。



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