第4話 男の子に間違われたくないけど、どうしよう?

昨日、お店で、男の子に間違われた理緒は、

香苗に相談しようと、思いリビングで、くつろいでた香苗に、話しかける。


「ねぇ、お母さんに男の子に、間違われないように、するのどうしたらいいと思う?」

「 自分で、考えて。」

「そんな〜」

「冗談よ。理緒ちゃん。ちょっと、待ってね。」


香苗は、リビングから、一旦出ていくと、一冊のアルバムを持って戻ってきた。



「えーと、あった。」


香苗は、パラパラとアルバムを、捲ると、一枚の写真を、理緒に見せた。


「 これ、誰だと思う?」


香苗が、見せた一枚の写真には、今の理緒と同じ年頃の男の子と思われる人物が、写ってる。


「 お兄ちゃん?中学生くらいの頃の。」


理緒の答えに、香苗は首をふり否定する。


「違うわ、今の理緒と同じくらいの私よ。」

「えーだって、男の子みたいだよ。服装とか髪も今より、ずっと短いし。」


理緒は、写真と目の前の香苗を見比べる。

言われてみれば、顔は今とそんなに、変わらない。けれど、髪と服装で、男の子にしか見えない。


「 この頃の私ね、人に、癖毛を見られるのが凄く、嫌でね。髪を短く切ってたの。だけど、顔は、どっちかというと、男顔だから男の子に間違われる。だから、髪を伸ばそって思うけれど、いざ、髪が、伸びて癖毛が、自分の視界に入るとやっぱり、癖毛が、気になるから、短く切ってしまう。それで、後悔するの繰り返しだったな。」


香苗は、昔を思い出しながら、しみじみと語る。

理緒は、少し、考えて質問する。


「 でも、服は?可愛い服着ればよかったんじゃ。」

「 そう思うでしょ?私も、何度か可愛い服を着ようとしたわよ。でもね、見た目が、男の子だと、そういう服が、似合わないのよ。本当に。」

「そうなんだ。じゃ、俺も無理?」


理緒は、しょんぼりして言った。


「理緒ちゃんは、大丈夫じゃないかな。男顔じゃないし、昨日は、お兄ちゃんのお下がり着て、キャスケット被ってたわよね。服装とか、気を配ればいいんじゃない 」

「そうなの?」

「そうねぇ、あと少し髪を伸ばすのもありよ。」

「 お母さん、伸ばすのどのくらいかかった?」

「大体、一年くらいかな。肩超すくらの長さを目標にして伸ばしたけど。個人差は、あるけど。」



香苗の説明を聞いて、理緒は、苦い顔で、言う。


「うぇーそんなに、時間かかるの。」

「しょうがないでしょ。ショートカットから、伸ばすの大変なんだから、本当に。理緒ちゃんは、どうするの?」

「うーん。伸ばすよ。この際。帽子被ったりしても、男の子に間違われないくらいには。」


理緒は、髪を伸ばす決断を下した。


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