その007「友達」
「姉ちゃん姉ちゃんっ!」
今日も今日とて、僕は姉ちゃんのことを呼ぶ。
「なによ、まるで自分の発見を嬉々と伝えようとするわんこの如しね」
「今日、新しい友達が出来たっ」
「へえ? どんな?」
お、姉ちゃんちょっと興味津々だぞ。
「こんな人!」
「……この、スマホの写真に載ってる、牛の血を抜きそうな二足歩行の灰色生物は一体どなた様?」
「外国の人! 日本語もすごく上手だぞっ!」
「いや、これ外国とかそういう次元じゃないからっ!? というか、なんでこの、う、宇宙みたいな人が日本語上手なの!?」
「アニメと漫画で覚えたって!」
「ええっ!? 宇宙人、オタクだったの!? って、それで日本語覚えるって、ええっ!?」
「んなわけで、今度姉ちゃんにも紹介するぞっ!」
「ノーサンキューよっ!」
「ゑー、でも、郷土名物の牛を使った料理を振る舞ってくれるって」
「これ以上はダメよ!?」
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