ホウレンソウ

ペンギン調査団にて


団長「未来の斎藤くんがそう言ったのか」


一樹「はい」


団長「隕石の件も君が嘘を言うとは思わないし、そうするメリットが君にはない。だから信じないという選択肢は私にはない」


一樹「はい」


団長「だからと言って信じてるわけでもない」


一樹「はい」


団長「堺くんはどう思う?」


堺「たしかに私は今タイムマシンの開発を行っていますが。斎藤くん、彼は半年後に隕石が落下すると言っていたんだよね?」


一樹「はい」


堺「未来の君は何年後の君だったのかな」


一樹「8年後です」


堺「8年か、、実はタイムマシンの開発は今ストップしているんです」


団長「そうなのか。何かあったのか?」


堺「はい。どうしても解決できないことがありまして」


団長「だが未来の斎藤くんが来たということは完成したということじゃないのか?」


堺「そうですね。おそらく私たち以外の誰かが完成させたのかもしれません。私たちの研究チームが完成させたというのは考えにくいです」


団長「そうか。斎藤くん、他に彼は何か言っていたか?」


一樹「いえ、隕石の件については予兆がないとしか聞いていません」


団長「自分たちで考えろということか」


一樹「はい」


団長「一旦考え方を変えた方がいいのかもしれないな」


一樹「?」


団長「予兆がないというのが私も引っかかる。今までの常識で考えない方がいいのかもしれない。"ペンギン"も堺くんのタイムマシンも昔の私が想像できなかったことだ。今回の件も想像外のことだと捉える方がいいのかもしれない。あらゆる可能性を考えるべきだろう」


堺「私もそれが自然だと思います」


団長「よし、話はわかった。他のメンバーには私から伝える。私たちにしかできないことがあるだろう」


一樹「ありがとうございます(団長と堺さんはやっぱすごいな)」


団長「"ペンギン"の調査がまさか隕石の調査に変わるとはな。これも想像できなんだ」

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