ペンギン

Re-34

養成所にて

（回想）

生徒A「ジョージョ（このままでいいのか）、ジョージョ（いけないのか）、ジョージョ（それが問題だ）」

講師「ダメ」

生徒A「ジョ!?」

講師「今何考えてる？」

生徒A「ジョ―、、、」

講師「今のじゃセリフを読んでるだけでしょ。もう一回やって」

生徒A「ジョージョ（このままでいいのか）、ジョージョ（いけないのか）、ジョージョ（それが問題だ）」

講師「ダメ」

生徒A「ジョ!?」

講師「もっと感情が起こるように」

生徒A「ジョ～、、ジョージョ！（このままでいいのか！）、ジョージョ！（いけないのか！）、ジョージョ！（それが問題だ！）」

講師「全然ダメ」

生徒A「ジョ～、、」

講師「感情を作るんじゃなくて、自然と感情が起こるようにするの。シェイクスピアの戯曲は感情が次々に発展していくようにできてるの。だからとりあえず何も考えないでやってみて」

Re-34「、、ジョージョ（このままでいいのか）、、ジョージョ（いけないのか）、、ジョージョ。（それが問題だ。）」

講師「そうその感じ。全然違うの分かる？勝手に言葉が出てきたでしょ？」

Re-34「ジョージョ！」

講師「シェイクスピアは読むだけじゃダメなの。小説じゃなくて戯曲なんだから。実際に演じてみてわかることがあるの」

Re-34「ジョージョ！」

講師「このハムレットもそうだけど、演技っていうのは"人間をやる"ってことなの。だから演技を通じて人間の本質を学んでほしいの。"人間をやる"ってことはあなたをやることでもあるの。みんなもただ演じるんじゃなくて、もっと自分を発見していってほしいの。自分を出していってほしいの。その上でそれをコントロールするのが私は演技ってことだと思ってる」

Re-34「ジョ～」

講師「みんながみんな役者になれるわけじゃないかもしれない。でもここでやったことは必ずみんなの人生に活きるから。私はそのつもりでやってるから。だからもっと意識してほしいの。最初のじゃ生徒Aのままだよ？」

Re-34「ジョージョ。」

講師「じゃあ今度はハムレットをちゃんと演じてみて」

Re-34「ジョージョ！」

講師「よーい、はいっ」

Re-34のハムレット「、、ジョージョ（このままでいいのか）、、ジョージョ（いけないのか）、、ジョージョ。（それが問題だ。）」

講師「はい、OK。交代」

生徒B「はい！」